適応障害の仕事

適応障害の人が療養のために休職をして退職をした後、再就職するのは一般的には簡単ではありません。

それは、ひとり一人に合っている再発防止を考えた環境や仕事を選ばないと失敗に終わるからです。

でも、その仕事探しは簡単ではありません。
どこに、自分の就職や転職にぴったりな求人があるか解らないからです。

そこで、ここでは適応障害のひとり一人に合っている仕事を見つける為に、障害特性を再確認してから仕事の探し方について解説します。

適応障害で休職して療養している人や、仕事を探している人が就職や転職で困らないように、一番良い方法をまとめたので参考にしてください。

適応障害とは

適応障害とは、ICD-10の定義からすると、「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」となっています。

このストレス因は個々によって違いがあり、生活や仕事といった日常的なところから、災害や事故など環境を伴う大きな事までが入ります。

このストレス因は、ある人にはストレスに感じても、またある人にはストレスに感じない等があり、個人の持つストレス耐性等も関係してひとり一人ストレス因となる物は変わります。

つまり適応障害とは、個々によってストレス因の違いはありますが、普段の生活が送れないほどうつ症状や不安、不眠などが現れる状態です。

※ICD-10=世界保健機構の診断ガイドライン

適応障害の具体的な症状

適応障害の症状は、ひとり一人違いがありますが、このような症状が見られます。

情緒面

抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張など

行動面

行きすぎた飲酒や暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動

体の症状

不安が強く緊張が高まると、どきどきしたり、汗をかいたり、めまいなどの症状

適応障害の症状の特徴

適応障害は、ストレス因から離れると改善されることがあります。

例えば、ある特定の人がストレス因になっている場合、その人が近くに至り、普段居る場所の近くに行くと発汗したりめまいがしたり症状がでますが、その場から離れて遭遇する心配が無くなると、適応障害の症状は収まります。

うつ病との違い

うつ病は、適応障害のようにストレス因になっているその場を離れても症状は持続します。
ストレス因になる物から離れただけでは改善されません。

しかし、適応障害と診断された40%以上の人が5年後にはうつ病と診断されていると言うデータが厚生労働のwebに掲載されています。

適応障害と診断されても、5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されています。

適応障害の原因

適応障害は、あるストレスに過剰に反応し、それにより心や行動に変化が起き生活に支障が出る状態です。

そのストレスは人にもよりますが、色々なケースがあり一般的に良い事とされるような、昇進や栄転など環境が変わることで緊張した状態が続いても起こります。

ひとり一人違いはありますが、生活や仕事での変化がきっかけで起きるストレスが原因です。

適応障害で、ストレス因を排除して6ヶ月を超えて症状がある場合は他のメンタル障害か併発が考えられます。

適応障害の仕事

適応障害の人は、原因になっているストレスがハッキリしているので、まずそのストレス因から離れることが第一です。

なので、そのストレス因が職場や仕事に関係している場合は仕事を続けるのは難しく、症状が悪化する事にもなるので休職をして治療をするか、転職をして新しい環境に一新するのが良いでしょう。

そこは、医師と相談をしてあなたに取って一番良い方法を選択してください。

それでは、適応障害の人が休職をして復職するべきか、または退職して転職する場合の仕事について解説します。

復職と転職の目安にしてください。

障害特性上向いている仕事

適応障害の人は、外部からの刺激が少ない方が良いので、環境の変化が少ないルーティーンの仕事が向いています。

刺激が少ない仕事

  • 工場のライン
  • データ入力
  • ルート配送
  • 庶務
  • メール室
  • 清掃
  • 公務員

等が、向いています。

ですが、これらの仕事も突発的な事故やトラブルが考えられますので、あらかじめに何が起こるか想定したトラブル回避策を用意しておきましょう。

そうすることで、何かが起きても刺激が少なくなります。

障害特性上向いていない仕事

向いていない仕事は刺激が多い仕事で、それは沢山あります。特にこの3つは向いていないと言えます。

刺激が多い仕事

  • 接客業
  • 営業
  • タレント

自分のやりたい仕事と、出来る仕事は違うので、今の健康状態を医師と良く相談して復職か転職か決めるようにすることが大切です。

私は普段であれば、

「この向いていない向いているだけで仕事を決めるのは良くありません。
なぜならば、人には個性があり、パフォーマンスもキャリアやスキルも全く違います。
それを、障害特性だけで決めるのは少し無謀だ。」

と言っていますが、適応障害で特にストレス因が仕事に関係がある場合は違います。
ストレス因になりそうな事からは、なるべく離れるようにしましょう。

適応障害の人が新たに仕事を探すとなると、そう簡単ではありませんが適応障害になった時と同じ仕事は避けるべきです。
また、同じような環境になると予測される仕事もやめておきましょう。

と、ここまでは仕事上の事がストレス因で有ればある程度は察しが付きますが、ストレス因が上司や同僚など人間関係となると、転職する場合は新しい職場環境が解らないので非常に難しいです。

でも、それも事前に解り安心できる方法が有るのでこの後で紹介していきます。

障害者手帳精神障害者保健福祉手帳は、お持ちですか?

適応障害と診断され、ストレス因を排除して6ヶ月経過しても改善されない場合は、うつ病など他の診断が出る可能性がります。

そうした場合、精神障害者保健福祉手帳の取得が可能です。医師に相談をしてみましょう。

精神障害者保健福祉手帳があると、障害への合理的配慮が有る環境で仕事をすることが出来ます。

合理的配慮(ごうりてきはいりょ)とは、障害者から何らかの助けを求める意思の表明があった場合、過度な負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要な便宜のことである。

適応障害の人が仕事を見つけ就職や転職をする為の6つの方法

適応障害の人が就職や転職で、自分にぴったり合った仕事を見つける為の方法を、2つのタイプ6つの方法に分けて解説します。

タイプ1:仕事をする準備が出来てる人
タイプ2:仕事をする準備が必要な人

1-仕事をする準備が出来ている人

『仕事をする準備が出来ている人』とは、退職して療養をしている人で、医師の診断で治療を続けながら仕事をしても良いとされた人や、現職があり休職して療養をしている人で自分に合っている仕事と環境に転職を考えている人です。現在、就業中の方で転職を考えている人も含まれます。

1-1ハローワーク

障害のある人用に、配慮のある求人を探す事が出来ます。相談員もいるので解らないところは相談や質問が出来ます。
求人への質問は、相談員から企業へ問い合わせも可能です。

この障害のある人の求人には、合理的配慮のある仕事がありますが、それを利用するのには精神障害者保険福祉手帳が必要です。

一般の求人の方が条件が良く数も多いので、適応障害を隠して仕事を探す事も出来ますが、働きやすい環境で長く務める事を考えると良くありません。

医師に相談して、手帳の取得を検討しましょう。

1-2求人サイト

求人サイトは、一般枠と障害枠と取り扱っているサイトが違います。
適応障害が心配で、合理的配慮のある仕事を探すのであれば、障害枠の求人を探す方が良いです。

しかし、採用されるのには、精神障害者保険福祉手帳が必要です。

1-3転職エージェント

転職エージェントは、企業に依頼されたプロです。
採用条件にマッチする人材を紹介して報酬を得ています。

これも、一般枠と障害枠とあり、適応障害が心配な人は障害枠の人材紹介会社を利用するのが良いでしょう。
障害枠の人材紹介会社の利用には、必ず精神障害者保険福祉手帳は必要ありません。

取得予定で利用が出来ます。
ただし、就職や転職する企業が決まり、入社するまでには手帳の取得が必要になります。

2-仕事をする準備が必要な人

準備が必要な人とは、適応障害が原因で就職や転職が不安な人のことです。
この場合、医師から症状が改善されて仕事が出来ると診断された人と、治療中の人や他のメンタル障害と診断され精神障害者保険福祉手帳を取得している人が対象です。

要は、条件が揃えば手帳がある人も無い人も、適応障害が原因で就業に不安がある人が利用できます。

2-1就労継続支援A型

企業で募集する採用条件では就職が困難ですが、就労継続支援Aの事業所と雇用契約が結べて仕事が出来る人に、一般企業で働けるように仕事の訓練の場を作り支援します。

利用には、各市区町村で発行する受給者証か、通院している証明が必要になります。
詳しくは、各自治体の福祉課に問い合わせてください。

2-2就労継続支援B型

一般企業で募集する採用条件では就職が困難で、就労継続支援A型でも雇用契約が難しい人に、仕事の訓練の場を作り支援します。

利用には、各市区町村で発行する受給者証か、通院している証明が必要になります。
詳しくは、各自治体の福祉課に問い合わせてください。

2-3就労移行支援

就労移行支援は、一般企業に就職をするための準備が出来ます。
期間は、最長2年で場合によっては延長も可能です。

利用には、各市区町村で発行する受給者証か、医師の判断が必要になります。

適応障害の一般就労に一押しの方法

適応障害の人が一般就労するまでの6つの方法を紹介しましたが、ここでは一押しの方法を紹介します。

仕事をする準備が出来ている人向け

まず、仕事をする準備が出来ている人は、自分にぴったり合っている仕事を紹介できる『転職エージェント』が一押しです。
ハローワークや求人サイトでは、自分で探すので客観的な目で選ぶことは難しいです。

また、転職エージェントは多くの企業の採用情報があるので、カウンセリングを受けるだけで、ひとり一人にぴったり合った求人の提案を受けることができます。

仕事の準備が必要な人向け

適応障害から来る就労の不安や、他のメンタル障害が併発した人で、まだ仕事を始めるのに準備が必要な人は『就労移行支援』が一押しです。
自治体か医師が必要と判断すれば利用が出来るので、比較的に利用はしやすい条件です。

無理に焦って仕事を探すより、少しでも不安がある人は就労移行支援で自信をつけてから人材紹介会社を利用するのが一番効果的です。

転職エージェントとは

転職エージェントを利用するのが、適応障害の人の仕事を探すのに一番良い方法ですが、何が出来るのか解説します。
出来ることは大きく別けて3つになります。

  • カウンセリング
  • 仕事の紹介
  • 定着支援

特に、仕事の紹介では求人を出している企業の仕事内容だけで無く、合理的配慮のある環境まで解るので、障害に合わせたひとり一人にぴったりな提案が出来ます。

カウンセリング

適応障害と一口で言っても、特性の出方はひとり一人違いがあります。
また、必要な配慮もそれによって変わります。

その他に、育った環境やパフォーマンス、キャリア、スキルなど全てを通して一人の個性を見いだします。
それが出来るのが、腕の良いカウンセラーです。

これが基になって、ひとり一人にあっている求人を提案します。

仕事の紹介

仕事を個人で探せば、良いなと思える求人は1日で数件、良くて10数件でしょう。
それも、何10社の求人も見てです。

ですが、人材紹介会社は何千件という求人数の中から、ハローワークやweb媒体では解らない詳細条件や採用実績まで即解ります。

その中から、カウンセリングで得た情報と照らし合わせて提案が出来るので、一番良い組み合わせの提案が可能です。

定着支援

仕事を紹介して終わりではありません。
紹介した企業に入社した後も、条件が違わないか、困っている事は無いかと連絡が来ます。

もし、そこで困っている事があれば、慎重に誠意を持って解決をし、万が一退職になった場合は、手続きや次の転職先まで力になってくれます。

-コメント-
転職エージェントならどこでも良いわけではありません。
カウンセラーの腕の良し悪しや、紹介する仕事の提案力や得意とする職種など色々違いがあります。

当メディアの一押しの転職エージェントは、精神保健福祉士のカウンセリングの評判が良い『ランスタッド』とカウンセラーが選任で2人つく『dodaチャレンジ』です。

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就労移行支援とは

就労移行支援は、仕事を始めるのにまだ準備が必要な人が利用するのに良いです。ここでは何が出来るのか解説します。

就労移行支援の出来ることは3つあります。

  • トレーニング
  • 就活支援
  • 定着支援

トレーニング内容

トレーニングは、ひとり一人に合わせてカリキュラムを作ります。

Excelなどのパソコンスキルや、ホウレンソウなどの基本的なビジネスマナーなど仕事に必要なスキルから、自分で体調を管理する方法やコミュニケーションの取り方などまで、社会人として仕事をするのに必要な基本をトレーニングします。

就活支援

就活支援は、企業で行うインターンの応募や、興味のある業界の企業研究などに最新の情報を提供し、必要であればインターン実施を企業に提案します。

また、積極的に企業を招待した見学会を開き、就労移行支援に通所している人たちのPRに務めます。

定着支援

入社後は、今までも6ヶ月の定着支援として定期的な面談を本人と上司と行っていますが、2018年4月からは新しく別に『就労定着支援』の制度が出来て最長3年利用が出来ます。

適応障害が心配でも、定期的に就労移行支援のスタッフが面談で状況を確認するので、必要に応じて上司に話をして改善できるような環境を維持します。

-コメント-
適応障害の人の利用に一押しなのは、適応障害のサポート実績が豊富な『LITALICOワークス』と『ミラトレ』です。

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まとめ

適応障害の人が就職や転職で仕事を探す一番良い方法を解説しました。

仕事が出来る準備が出来ている人は、『転職エージェント』を利用すると自分に一番合っている仕事を早く見つけることが出来ます。

仕事をするのに不安があり準備が必要な人は、『就労移行支援』から始めるのが良いでしょう。

ただし、就労移行支援では準備は出来ても仕事を紹介していない所もあるので、最終的には転職エージェントの利用を考えておきましょう。

また、転職エージェントも就労移行支援も数多くあります。
焦っていい加減に決めないように、しっかり見学や話を聞いてから利用をするところを決めましょう。

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まずは、自分の利用する転職エージェントと就労移行支援を知りましょう。
詳細は、こちらの記事から読むことが出来ます。

仕事を探す準備が出来ている
仕事をするのに不安がある