面接風景

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私は、現在は障害者の採用担当をしていますが、この仕事に着く前は転職で苦労しました。

同じ事で困っている方の参考に少しでもなればと思い、記事として残しておきます。

私が転職活動をしていた時いつも悩んだのが、企業に送る履歴書に書く志望動機でした。
これに皆さんも困っていませんか。
実際、私は今の会社に入社するまでに受けた面接や送った書類でさんざん困りました。

今でこそ、面接をする立場になり解った事ですが、私も含め、だいたいの人が企業が求めている志望動機について答えられていないと言うことです。

中には、時間を掛けて考えた志望動機なんだろうなと思う人もいますが、ハッキリ言って的が外れていれば時間が掛かっていても何の評価も得られません。

でも、何を企業が求めているのか解れば、そのことについて書くことが出来るので、悩むことも無く時間も掛からなくて済みますよね。

そこで今回は、障害者の採用担当者になってわかった、企業が求める志望動機について書いていきます。

間違えている志望動機

まず、一番良くないのは何も企業研究がされていないことです。
私が面接をする時は、障害の次にこの志望動機を確認します。

ここで、求人の条件が良かったからとか答えられると、ちょっとがっかりします。

でも、酷い人は、何をやっている企業かも調べてこない人もいますからびっくりです。
「どこでもええやん。」って感じです。
はい当然ここで選考はストップです。

良い志望動機が言えなくても、せめて正確に社名を覚える事と何をしている企業くらいは調べてきてほしいです。

次に良くないのは、ありきたりのコピペのような志望動機です。
「御社の○○○という理念に共感しました」のような、どこかでパクってきたような言葉はNGです。
これなら、わざわざ聞かなくても同じです。

かといって、応募した企業のサービスや製品などについて細かく調べて、それについてレビューをするかのように共感の思いを言われても気持ちは解りますが、的外れです。

このような人の場合も、努力は解りますが面接ではNGです。

使わない方が良いフレーズ

つぎに、上で書いた間違っていると言うほどの志望動機ではありませんが、あまり良くない例をいくつか上げてみます。

それは、キャリアプランやキャリアアップというようなフレーズです。
完全に間違っているとは言いませんが、障害者枠の転職の場合、ほぼキャリアとは関係の無い求人が多いので、的が外れています。

もし、本当にキャリアについて考えているのであれば、今回の障害者枠への転職は、本人の希望とは合わないであろうと推測され、NGになります。

でも、社会人になってから障害者になった人もいるので、最近はキャリアも必要な求人があります。

この場合は、上のフレーズは完全に間違いではありませんが、それだけでもダメです。

企業が求めている障害者枠の志望動機

では、企業が求めている障害者枠の志望動機とはどのような事なのでしょうか。
まず、企業が考えている障害者枠の働き方について理解をしていきます。

企業が考える障害者枠の働き方は、2通り有ります。
1つめは、障害者の働きやすい環境を用意して配慮ある働き方の中で定着して長い間就業してもらう事です。

2つめは、配慮ある中で成果を求められる働き方です。

1つめの働き方の志望動機

1つめの方は、ノルマや仕事の成果は求められませんが、評価もほぼありません。
なので、正社員ではなく契約社員であったり、企業の売り上げによりボーナスが出ることもありません。

基本、企業の売り上げに貢献しているという扱いでは無いと言うことです。

この事から、障害者枠の志望動機にキャリアについてや「御社の○○○という理念に共感しました」なんてことを言われても的外れになってしまうのです。

企業が求めているのは、障害者枠で長く安定して勤めてもらえそうな志望動機なのです。

この場合、志望動機から採用担当者が働いている所が想像できるような内容であれば、今回の求人を理解してくれていると解り安心します。

2つめの働き方の志望動機

2つめの場合は、企業が求人しているポジションにマッチしているキャリアが有り、その上で企業が障害への必要な配慮が出来るかどうか解る志望動機が必要になります。

こちらで、1つめと同じ様な、配慮有る中で長く働きたいと思っているだけのような志望動機では採用されません。

障害者枠の求人の志望動機の例

それでは、志望動機の例を見てください。
前の章で解説した志望動機に合わせて2例用意しました。

1つめの志望動機の例

障害者の働きやすい環境を用意して配慮ある働き方の中で定着して長い間就業してもらう事

例1軽作業応募の場合
障害:下肢機能障害

例文今回の募集は、軽作業と言うことなので、私の障害でも出来ると思い応募いたしました。

私の障害は下肢にあります。通勤は公共機関を利用して1時間以内であれば負担はありません。
重い物を持っての移動は出来ませんが、2~3kg位であれば可能です。

また、重い物を持ち上げる事は出来るので、移動は台車があれば可能です。
階段の昇降は手すりがあれば問題ありません。

これであれば、軽作業の仕事を通して貢献できると思い応募しました。

解説心配事:下肢に障害があって仕事に支障が無いかな?

志望動機通勤は公共機関を利用して1時間以内であれば負担はありません。
採用担当者通勤は問題なし

志望動機2~3kg位であれば可能。重い物は台車があれば可能。
採用担当者重い物は台車で可能

志望動機階段の昇降は手すりがあれば問題ありません。
採用担当者フロアーの移動も問題なし

結果求人に対して想定できる現実的な内容を志望動機とすることで、採用担当者は、今回の軽作業では活躍して貰えそうだなと想像することが出来ます。

2つめの志望動機の例

配慮ある中で成果を求められる働き方

例2webデザイナーの場合
障害:ADHD

例文今回、この求人に応募した理由は、前職で3年の経験がある事と、抱えている障害をコントロールできるようになったので、もう一度webデザインの仕事をしたくて応募しました。

前職では、主にIllustrator cc2018を使って仕事をしていましたが、その他にサイトデザインも手がけていたので、htmlやcssのコ-ダーの経験もあります。

障害については、以前は自分で障害そのものが理解できなくて困っていましたが、就労移行支援を利用して、自分の障害と向き合い障害特性を理解してコントロールが出来るようになりました。

また、障害への配慮として特別に用意して貰うことはありませんが、廻りの人に理解して頂く必要があります。ですが、そこは自分で適切に伝えられます。

求人のポジションの経験があり、障害への配慮も適切にお願いでが出来るようになった今であれば、今回の求人で御社に貢献が出来ます。

解説心配事:ADHDの人への配慮って何をすればいいの?

志望動機llustrator cc2018を使って仕事
採用担当者経験はある。使っていたソフトも新しい

志望動機htmlやcssのコ-ダーの経験
採用担当者コーディングも出来るのなら仕事の幅もある

志望動機障害特性を理解してコントロールが出来る
採用担当者障害への配慮が明確
結果キャリアのミスマッチが無いことが確認でき、心配な障害への配慮も解れば対応の仕方が解る。
今回の求人は、会社で必要な配慮はするけど、戦力として採用したい事を理解して貰えているようだ。
注意もちろん、この志望動機だけで採用の不可は決まりません。
あくまでも、志望動機だけを特筆しています。

まとめ

障害者枠の志望動機について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回、ここに書いた志望動機はあくまでも例として考えてください。

志望動機は、転職する企業の障害者枠の求人を良く確認して、それにあわせてあれば、どの企業でも問題ありません。

転職したい企業があって、いくらそこのサービスや製品について思い入れがあっても、熱意は伝わりますが、それを志望動機にすることは障害者の場合はNGです。

また、以前の仕事の経験を絡めた志望動機も、今回求められている障害者枠の求人と同じ仕事であれば良いですが、他職の場合はNGです。

障害者枠の転職の場合、求人の意図にあった志望動機を用意しましょう。

転職する企業の障害者枠の採用への取り組みなどについては、webからでも確認が取れると思いますが、どうしても求人の文字だけでは意図まで通じない場合もあります。

その場合は転職エージェントに相談をすると良いです。

転職エージェントは各企業の取り組みについて研究をしているので、必要な事を教えてくれます。
あと、そもそも転職エージェントを利用していれば、最初から履歴書の書き方と、模擬面接もやってくれるので、志望動機についても対応してくれますよ。

転職エージェントは、沢山有りますが各社特長があり、障害、求人内容、年齢層など得意としている分野が違います。
自分の転職にあった転職エージェントを選ぶことが必要です。

ここでのまとめ求人の内容によって求められる志望動機は変わる。
出来ます。やりたいです。貢献出来ますだけではダメ。
障害者の志望動機には、しっかり働ける裏付けが必要。
大事なのは、求人の意図を読むこと。

当サイトで転職エージェントについて書いた記事があります。
良かったら、読んでみてください。

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