障害者の面接の服装と髪型と持ち物

障害者の面接の服装や髪型、持ち物などです。よく確認して面接当日に備えましょう。

この記事の監修は、編集部で行っています。
*【編集部紹介】障害者の就職と転職ガイド編集部紹介

面接前日までに準備する持ち物

障害者の面接準備(書類)
面接前日までにしっかり準備することで、大事な面接に落ち着いて集中することが出来ます。事前に用意をしっかりしておきましょう。

面接前日までに準備しておく書類

  • 履歴書(写真付き)
  • 職務経歴書
  • 障害者手帳とコピー
  • ナビゲーションブック(自分マニュアル・取り説)

履歴書と職務経歴書は、手書きでもパソコンで作成しても良いですが、担当者によっては評価が下がる事もあるのでコピーはなるべく避けましょう。ナビゲーションブックは全ての人が必要ではありませんが、障害特性の説明が苦手な人や難しい人は用意して手渡すと面接官に障害について伝えやすくなります。ナビゲーションブックが良くわからない方は、こちらを参考にしてください。

【障害者ナビゲーションブック】テンプレートのダウンロードと作り方 >

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書類以外に準備しておく物

  • A4サイズが入るビジネスバッグ、男性は自立型の手提げバッグ、女性は肩がけトートバッグで色は黒紺茶系が好ましい
  • 会社案内やwebサイトの企業情報のコピー
  • 面接を受ける企業の電話番号と担当者名を書いたメモ
  • 企業の最寄り駅からオフィスまでの地図
  • 筆記用具(ペンとメモ帳など)
  • 財布・ハンカチ・ティッシュ・手鏡
  • 携帯電話
  • 印鑑(三文判)
  • 身分証明書
  • 手鏡

バッグは新調する必要はありませんが、カジュアルであったりブランド品や使い古したバッグや紙袋は避けましょう。

面接に向いている服装や髪型などの身だしなみ

障害者の面接の身だしなみ
障害者雇用枠の採用面接に限らず、面接官は候補者の表情や話し方と同じように服装や髪型など身だしなみも良く見ています。印象は、その人の本質を良くも悪くも変えてしまうことがあるので注意が必要です。ここでは、面接官に良い印象を与える服装からヘアスタイルやメイクなど身だしなみ全般を紹介します。

採用面接官は何を見ている?

採用面接官が見ているところは「清潔感」「TPO」です。

清潔感

洗濯がされていても、シワが多かったり、見た目がくたびれた服や、爪の長さやヘアカットなど、清潔感があるか見ています。入社後に、自社の社員として相応か見ます。

TPO

企業によって職種によってTPOは変わります。求人に応募している時点で業界も職種も解っているので、それに合わせたTPOが出来ているのか社会人としての判断を確認します。もし、服装の指定が無い場合で自分で判断が出来かねる場合は、堅くスーツが良いでしょう。

TPOとは

Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合。Opportunityと使われることもある)の頭文字をとって、「時と場所、場合に応じた方法・態度・服装等の使い分け」を意味する和製英語。

出典:wikipedia

面接官に好印象の男性の服装

障害者面接の男性の服
ここで、紹介するのは基本です。障害や収入によっては難しい事もあるので無理に揃える必要はありません。そのような場合は、事前に採用担当に連絡をすれば問題ありません。エージェントサービスを利用している方は、エージェントに連絡を入れてもらってください。また、事前に確認することで採用担当に好印象を与えることもあります。

スーツ

スーツは、シングルボタンでスラックスはシングル、色はネイビーがチャコールグレーまたは、ダークグレーの無地が良いでしょう。色やデザインが派手だったりストライプやダブルのスーツは良い印象を与えないので避けるべきです。また、リクルートスーツは学生以外で着ていると、これも良い印象にならないで止めておきましょう。

ネクタイ

ネクタイは、細すぎず太すぎず無地かストライブが無難です。色はスーツに合わせた落ち着いた色で、結び方はプレーンノットかウインザーノットが良いでしょう。

ワイシャツ

ワイシャツは、基本白でシワが無いようにしましょう。カラーはレギュラーでもワイドでも良いですが、ネクタイの締め方によってワイドだとカラーとネクタイの結び目に空きが出来て間抜けて見えるので、レギュラーが無難です。

ベルト

スーツを着ているのでベルトが見えることはまず有りませんが、万が一を考えて気をつけてください。色は黒か茶の革か合皮でポイントは折れた跡や傷だらけでないことです。また、バックルは派手な装飾はなく使い古した傷がないことと、ベルトの長さ調整がしっかり出来ている事です。

靴は、紐の革靴が基本です。超毛革(ヌバックやスエード)はカジュアルなので向きません。また、ソールやヒールが減っているのは良くありません。面接官は足下をよく見ます。しっかり磨き上げてください。

ソックス

ソックスは無地で黒や紺のくるぶしまで隠れる物が良いです。くるぶし下の短いソックスは、座ったときなどスラックスの間から肌が見えて良くありません。

腕時計

ブランド物や派手な装飾がある時計は印象が良くないのでやめましょう。ベルトの材質は革でもウレタンでも金属でも良いですが、色は派手ではなく落ち着いた色が良いです。時間を見るのにスマホを活用している方は腕時計は無くても良いです。

バック

バッグはA4が入るサイズの手提げ鞄が良いです。障害特性上難しい方はリュックやショルダーでも構いません。色は黒、紺、茶系でデザインは派手でないシンプルなバッグが良いです。

アクセサリー

派手ではない腕時計や結婚指輪は良いですが、ピアスやネックレスなどは外しましょう。

面接官に好印象の女性の服装

障害者の面接の女性の服

スーツ

女性のスーツは黒、紺、茶系の無地が良いです。上着の襟は有っても無くても好みで良いです。ボトムはスカートの場合は膝丈で、それより長くても短くても良い印象を与えません。形はタイトが良いです。パンツの場合は、スキニーやフレアーは良くありません。

シャツ・ブラウス

シャツやブラウスは基本白が良いです。生地素材はシルクは良くありません。襟はデザイン性の高くないシャツを選びましょう。シャツやカットソーどちらも胸元が大きく開かないものが良いです。

ストッキング

ストッキングは、ナチュラルカラーが基本です。黒やカラー、柄などは問題外です。スーツのボトムがパンツでも足下で見えることがあるので良くありません。

香水

香水は、できる限り使わない方が良いです。面接官によっては印象が変わります。あと香水ではありませんが、喫煙をする方は服や髪に匂いが残るので気をつけましょう。出来れば、面接当日は喫煙を控える方が良いです。香水より印象が落ちる事もあります。

アクセサリー

企業のドレスコードによって見方は変わりますが、面接という場所と企業でビジネスの立場で面接官と会うことを考慮すると、全ての面接で結婚指輪と時計以外は身に着けない方が無難です。

腕時計

派手なデザインや色の時計は、面接では良くありません。スーツに合うサイズとデザインの時計を選びましょう。最近は、時間はスマホで見ることが多い方もいるので腕時計は無くても良いです。

バッグ

A4サイズが入るトート型か手提げが良いです。できればどちらもファスナーかボタンなどで入り口が閉じられるバッグが良いです。色は、黒茶紺でデザインは派手でないもの、使用している金具はシルバーが印象が良いです。

基本は、黒のパンプスです。ヒールは低めが良いです。障害に特性によってパンプスが難しい方は無理に合わせる必要はありません。履きやすい靴を選んでください。

服装自由・カジュアルOKの面接の服装

障害者の面接服装自由
日系企業もドレスコードが徐々に欧米化して、保守的な企業もカジュアルなドレスコードを取り入れてきています。そのような背景もあり面接も私服や服装自由の場合があります。実は、このような面接の方が服を選ぶのが難しいです。ここでは、私服や服装自由な面接の服装の例を紹介します。

男性の場合

基本は、ブレザーとパンツになります。シャツの色は派手で無ければカラーでも良いですが白が好ましいです。パンツはチノパンでシャツもパンツもシワはNGです。色、デザイン共に全体的にまとまったコーディネートになるようにしましょう。靴はスニーカーでも良いですが、革製の茶系がいいでしょう。バッグは茶系やグレー系のA4が入るサイスが良いです。ネクタイは有っても無くてもコーディネートに合わせて有れば良いです。アクセサリーはピアス、ネックレス、バングルなどカジュアル過ぎると感じられる物はやめましょう。

また、選ぶのが面倒だといって基本のスーツでノーネクタイにするのは、面接官にやる気が無いように取られることもあるので良くありません。それであれば、カッチリ基本のスーツが良いでしょう。

女性の場合

女性の場合は、男性よりも選択肢が多いのでNGな例を紹介します。肌の露出が多い服、透ける服、短いスカートやショートパンツ、生足やデザインが派手なストッキング、靴はサンダル的なかかとがカバーされていない靴はダメです。アクセサリーは派手で無ければネックレスやピアスは良いです。鞄は、コーディネートに合わせたトート型バッグかリュックなどでも良いです。

男女ともに面接でNGの服装

Tシャツやノースリーブシャツ、スウェット、デニム生地の服、つなぎや安全靴、サンダル、パーカーや帽子、和服などはNGです。服装自由でも普段着や趣味のコーディネートは良くありません。

冬の服装

障害者の面接の冬の服装
冬場は身につけるものが増えるので色々なことに気をつけることになります。ここでは冬場にNGな服装の例を紹介します。

コート

ダウンジャケットやダウンベスト、毛皮や派手なファーがあるコート。

スーツの上着・ジャケットの中

スーツでもジャケットでも、ニットのセーターやハイネックのセーター、カジュアルな柄のベストは避けましょう。寒い場合はインナーで工夫します。

靴は冬場でも基本は1年を通して変わりません。霙や雪で足下が悪い場合はレインシューズやブーツなどの使用も仕方有りませんが、ロングブーツは良くありません。ですが、女性のブーティなどは可能です。

帽子

帽子は、ニットでも革でも帽子全般良くありません。

夏の服装

障害者の面接の夏の服
環境省が中心になって毎年すすめているクール・ビズを取り入れている企業が増えています。ここでは、夏場の面接の身だしなみを紹介します。

スーツの上着・ジャケット

夏場のクール・ビズでは上着やジャケット無しで半袖ワイシャツやブラウスの場合もありますが、就業では良いですが面接では基本、スーツの上着やジャケットは着用が良いです

ネクタイ

クール・ビズの指定があればノーネクタイでOKです。ですが、指定のない場合自分で勝手に暑いからと言う理由でノーネクタイにしてはいけません。ただし、障害が理由でネクタイをするのが難しい方(着ける・結ぶ)は申告することでノーネクタイで構いません。

ワイシャツ・ブラウス

半袖やノースリーブのシャツやブラウスは、面接では砕けすぎるので避けておいた方が好印象になります。

インナー

シャツが透けるのでインナーはクール・ビス用の白かナチュラルを使用しましょう。

靴下

暑いからと言って、生足や素足はNGです。男性のショートソックスで靴下を履いていない様に見えるのもNGです。

かかとが隠れないサンダルやミュールはビジネスの場に合わないのでNGです。

扇風機やうちわ・扇子

充電式の扇風機やうちわ・扇子は面接ではもちろん、待合室で利用してはいけません。汗が心配な方はハンカチやハンドタオルを用意しましょう。

面接に向いている髪型・ヘアスタイル

障害者の面接に向いている髪型・ヘアースタイル
男女ともに耳周りや襟元などの清潔感が重要です。生え際の産毛が気になる方は手入れをしておきましょう。服装と同じように髪型でもTPOを見るので重要です。

カラー

髪の毛の色は、黒かダークブラウンが良いです。白髪があっても良いですが白に色を抜いたり染めているのは良くありません。当然ですがピンクや紫などの色もNGです。また、黒やダークブラウンで染めてあっても、髪の毛の根元が伸びてきて色が変わっている人は手入れが行き届いていないのが解り印象が良くありません。ウィッグを利用している方は利用する前に全体をチェックしておきましょう。

前髪

前髪は、男女ともに眉毛が出るくらい上げてある方が良いです。顔全体が見えるのは快活な印象を与えます。ですが、おでこあたりでバッサリ切ってあるのは、微妙な印象を与えるので気をつけましょう。

整髪料

社会人として整髪料は必要です。髪の毛をまとめたりつやを出すことで身だしなみが整って見えます。整髪料を使わないとアホ毛が目立ちます。あまり良い印象は残らないので整髪料を使って整えましょう。

面接に向いているメイク・化粧

障害者の面接の化粧・メイク
男女ともに、第一印象は顔です。面接ではとても重要なことなので気をつけましょう。

髭や眉毛

企業のドレスコードによって髭の扱いは違いますが、例え髭がOKな企業でも面接時は丁寧にそってある方が好印象です。もし、剃らずに面接に出るのなら完璧に整えて無ければNGです。また、眉毛は男女ともに綺麗にカットがしてあることと、眉毛の周りの手入れもしておくと良いです。眉毛がボサボサだと無精なイメージを与えてしまいます。

ファンデーション

普段メイクをしない方でも、面接では顔色が良く見えるようにメイクをした方が印象が良いので下地になるファンデーションは利用しましょう。

リップ・チーク

チークは肌色によって変わりますが、血色が良く透明感があるナチュラルな感じが良いです。また、リップは濃い赤やピンクではなく青みのあるピンクやボルドー系のレッドが落ち着いて見えます。グロスも合わせて利用するのが良いですが艶が出過ぎるのは良くありません。

目元

あまり派手にならないように、アイラインやマスカラで目元をメイクしましょう。目元がハッキリしていると顔全体が明るく見えます。

ネイル

ネイルは、今や多くの企業で理解されていますが、面接官によって良く思わ無い方もいるのでも無難に整えるだけか、塗るにしても透明かベージュ系の単色にしておきましょう。

めがね・コンタクト

めがねやコンタクトは視覚に障害がある方は、個々に使いやすい物を使ってください。それ以外でファッションと見なされるカラーコンタクトや度付きのサングラスなどは良くありません。

障害者の面接の服装や髪型のアドバイス

障害者の面接は、清潔な身だしなみで元気に健康的な印象を与える事が大事です。暗くて病的に見えると面接官は心配になります。なるべく爽やかに健康的なイメージを出すことに意識をして見ましょう。