障害者の就職祝い金

就職祝い金は再就職手当といって、障害者でも健常者でも雇用保険に入っていて、条件を満たせば誰でも受給できる制度です。
この、就職祝い金(再就職手当)は障害者の場合、受給される金額が多くなるケースがあります。

是非、上手に利用して良い転職に繋げてください。

-ここでわかること-

  • 就職祝い金(再就職手当)がもらえる条件
  • 障害者と健常者の金額の違い
  • 計算方法、あなたのもらえる金額はいくら?

就職祝い金(再就職手当)とは?受給の8つの条件

まず、就職祝い金(再就職手当)とは、失業保険を受給中に再就職が決まった人がもらえる制度です。
ただ、これには条件があります。
その条件は8つあります。

8つの条件

  1. 就職日の前日までの認定を受けたうえで、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上であること。
  2. 1年を超えて引き続き雇用されると認められること 。
  3. 採用の内定が「受給資格決定日」以降であること。
  4. 「待期」が経過した後、職業に就いたこと 。
  5. 離職理由により「給付制限」を受けた場合、「待期」満了後の1か月間はハローワークもしくは、許可・届出のある職業紹介事業者の紹介により就職したこと。
  6. 離職前の事業主又は関連事業主に雇用されたものでないこと。
  7. 過去3年以内の就職について「再就職手当」 「常用就職支度手当」の支給を受けていないこと。
  8. 雇用保険の被保険者資格を取得していること。(雇用保険に加入する労働条件で働いていること。)

出典:ハローワークの各種情報より

個人事業主や、法人として企業した場合も、この条件に入ります。
ですが、気をつけなくてはいけない事があります。

失業保険受給前の待機期間中に起業すると、条件から外れるので注意が必要です。

就職祝い金(再就職手当)の計算方法

就職祝い金(再就職手当)は、失業保険の受給日数の残りのよってかわってきます。
3分の2以上残っている場合は、残っている受給日数の60%になり、3分の1以上3分の2未満の場合は、50%になります。

-計算式-
「支給残日数」×「基本手当日額」×「給付率」=「再就職手当」

つまり、早く就職すればするほど就職祝い金の受給額が増えます。

どうして障害者の就職祝い金(再就職手当)は増える可能性があるのか

障害者のもらえる就職祝い金(再就職手当)が多いと書きましたが、制度が多く受給出来るようになっている訳ではありません。

就職祝い金(再就職手当)を計算する元となる、失業保険が障害者の場合長く受給できるようになっているからです。

わかりやすく、例を出してみます。

  • 一番上の表が、特定受給者及び一部の特定理由離職者です。分かりやすく言うと、会社都合で退職した場合です。
  • その下の表が、自己都合で退職した場合です。
  • 一番下の表が、就職困難者で障害者の場合いです。

失業保険受給資格

このように、障害者の場合は、失業保険の受給期間が長く設定されています。
なので、受給期間が3分の1以上を残して早く就職が出来た時は、残りの受給できる日数によって就職祝い金が増えるので、多く受給できるのです。

ここで、注意が必要です!
失業保険の受給金額には、年齢ごとに上限が決まっています。
計算方法は、退職直前の6ケ月分の賞与を抜いた残業代などのすべての金額が含まれます。

-計算式-
退職直前6ケ月分の給与÷日数(30日×6ケ月180日)=1日分の賃金

失業保険の基本手当は、これに50%-80%をかけて計算します。
この50%-80%の差は、失業保険の給付額の差を減らす為に行っています。
1日分の賃金が高いほど、掛け率は低くなります。
そして、低いほど高い掛け率になります。
また、下の表の上限を超えての受給はありません。

-年齢別日額の上限-

30歳未満 6,815円
30歳以上45歳未満 7,570円
45歳以上60歳未満 8,335円
60歳以上65歳未満 7,150円

*60歳~64歳については45~80%の掛け率になります。
出典:ハローワーク支給額(令和元年8月1日)
退職前にいくら高い給料だったとしても、この上限を超える事は出来ません。

まとめ

就職祝い金(再就職手当)の金額の計算方法

  • 退職直前6ケ月分の給与÷日数(30日×6ケ月180日)=1日分の賃金
  • 基本手当はハローワークでしっかり計算してもらってください。ここでは、おおよそとして自分の年齢の上限で見る
  • 失業保険の受給資格の日数から何日残っているか計算する
  • 3分の2以上の場合は60%
  • 3分の2未満3分の1以上の場合は50%

例として45歳以上60歳未満の上限8,335円で計算をしてみます。
受給資格は300日残っているとします。
3分の2以上になるので、60%の掛け率になります。
(8,335×300)×60%=1,500,300円

1,500,300円が就職祝い金になります。
(これは目安なので、ハローワークでしっかり計算をしてもらってください。)

大きいですよね。
しかも、3年後には、また同じように受給資格ができます。
(雇用保険に継続して入って、普通に働いている場合)

でも、金額だけで「おおお、すっげー」と思っていたのではだめです。
新しい仕事が見つからないと手にすることが出来ません。

この大金、就職祝い金を手にする為にはまず就職先を見つけましょう。

でも、あせって変な会社に入社すると、また失業してしまうので悪循環です。
まずは、しっかり専門家に相談して就職先を決めましょう。

就職祝い金は、入社後1か月ほどで手にすることが出来ます。

アドバイザーKアドバイザーK

就職祝い金(再就職手当)を受給する為には、待機期間を過ぎてから、ハローワークかエージェントから転職する必要があります。


おすすめの転職エージェントを下の記事にまとめてあります。
>>7つの障害者の転職エージェントとサイトを比較評価したおすすめランキング


待機期間を短くする事も出来ます。
>>障害者がハローワークで自己都合退職でも給付制限期間無しで雇用保険を受給する方法