障害者が職場への定着がうまくいかない訳には原因があります。
せっかく苦労して就活した企業に入社しても、早期退職する事になったり、
出社がうまくいかない事はよくあります。
望んで入社したはずなのになぜ?と廻りの人は言います。
これを読んでいるあなたも疑問に思いますよね。
そこで、採用担当者として私も入社した障害者がなぜ早期退職をしたり、出社がうまくいかないのか疑問に思い、社内外の障害のある人に話を聞いて廻りました。
すると、話を聞いているうちに原因がわかってきました。
これは、障害者の就活に関わる重要な事でしたので、この記事を読んでくれている方と情報を共有します。
おおよそ3-4分で読み切れますが、目次より気になる所だけ読み進めて頂いても結構です。
とても大切な事なので、就活中の人や転職を考えている人は何故うまくいかないのか是非一読しておいてください。
うまくいかない例1:早期退職者や休暇が多い障害者のパターン
あなたの周りで、入社したての障害者が気が付けば退職していたなんてことはないでしょうか。
この間まで元気に出社していたのに急になぜ?とか、あまり見かけなかったけど退職していたんだ。っていうパターンです。
この両者は表現が違うものの、退職した原因は同じである場合が多いです。
うまくいかない例2:就活から入社までスムーズなほど定着できずに退職する
人事にいると、採用までの社外の部分と採用後の社内の部分、両方を見る機会が多いです。
大手の企業になると人事の中も分担が採用前の採用担当と入社後の労務などの担当と別れますが、障害者採用の場合の多くは担当者が採用から入社後の定着まで関わる事が多い場合があります。
私も、採用から入社後の定着までを担当しているのですが、統計的に就活から入社までスムーズにきた障害者ほど、定着できずに退職が早い。つまり、社員として上手くいかないことが多いです。
私たち人事も「退職したいです。」「あ、そうですか。わかりました。」とはなりません。
せっかく入社して頂いたわけで、これから長くここで頑張って欲しいと思って採用しているわけなので、退職などという言葉が出れば、それはネゴります。
ですが、一度退職を口にした方で残る方は、まずいません。それは、それだけ退職する決意が強いのだと思います。
退職する時は人事として理由を伺います。その時は事実を言う方は少なく誤魔化されているのは解りますが、退職する原因は、ほぼ皆さん同じです。
うまくいかない例3:最初からお調子者の障害者は危険
入社後、すぐに部署にうまく打ち解けて、良かったなぁって思っていると、突然退職したり出社できなくなる障害者がいます。
あれだけ、部署内でコミュニケーションがうまく取れていたようなのに、なぜ?
定期面談を行っている企業も多くありますが、その面談時にも特に問題が無さそうだったのに何故急に退職なの?
その原因も最初のパターンの方と同じ場合が多いです。
うまくいかない例4:褒められて伸びると思っている障害者も危険
褒められて伸びる人は確かにいます。
ですが、それを意図的に行っている方はヤバいです。
有言実行で周りからは「よくできたね」「入社後直ぐにできるなんて凄いね。」とか言われている障害者です。
その障害者が、急に退職したり出社しなくなったりすると、一般的には「無理があったんだね」とか「頑張りすぎ」と言われたりしますが、実はそれだけではありません。そこに至るまでの本当のうまくいかない原因があります。その原因も最初のパターンの原因と同じです。
結局、障害者の早期退職や出社がうまくいかない原因は就活だった
今、読んできた中に、あなたが思い当たるところはありませんか。もしあるようであれば危険です。
今書いてきた事に該当する障害者達は、皆さん最初は早期退職やシックリーブ(病気休暇)をとったり欠勤したりするつもりで入社した障害者はいません。
なのに、最終的な結果は定着がうまくいかないで退職になってしまいました。
ここまで読んでいただき気づかれたでしょうか、どのパターンでも退職する理由とは書いていません。すべて原因なのです。
そうなんです、ここに書かれた方達の退職には原因があったのです。
それは就活のやり方を間違えてしまったのです。
どのような就活がうまくいくのか
今から書く事は面接についてです。「あっ!」って思うところがある方は、すぐに手を打ったほうが良いです。
- 1次面接、2次面接で良く思われようとしてませんでしたか。
- 素直に面接を受けましたか。
- 背伸びした事を言いませんでしたか。
- 持っている障害について説明が出来ましたか。
- 障害について業務上必要な配慮は全部伝えましたか。
- 障害について通勤上必要な配慮は全部伝えましたか。
- そのほか、聞きにくい事も全部、聞けましたか。(福利厚生や保険制度などを含む雇用条件など)
一言でいうと、面倒な人に思われたくない、よく見られたいって事を考えていませんでしたか。
結局、良い面接の結果を得るために「自分にうそ」をついていませんでしたか。
障害者が早期退職や出社が出来なくなる等の定着がうまくいかない原因は障害だけではありません。それとは別で、良く見せたい「うそ」が原因です。
「あっ」て思った方は↓
- 上司に相談
- 人事課に相談
- 利用した転職エージェントがある場合は転職エージェント、もしくは就労支援に相談
- 障害者の就職と転職ガイドで相談
採用担当者は企業の代表として、皆さんとお会いしています。
障害がある事を十分理解して採用面接を実施しています。
それは、障害者個人を理解するためです。
理解すると言うことは、同じ障害名でも1人ひとりが違う症状があると言う理解と、障害者として1人ひとりの生きてきたバックグランドも含めて理解する。そして、会社として企業として、この障害のある人にどんな配慮があれば伸び伸び活躍して頂けるかという事が理解です。
それを、「うそ」で誤魔化した面接を行うと、双方が後で入社後にこんなはずではなかったという事になってしまい、うまくいかないで定着が出来なくなるのです。
なので、大事な就活の面接では「うそ」をつかない事。
「うそ」は自分に帰ってきます。
今、一時は誤魔化せても、必ず自分に帰ってきます。
良い就職と長い定着を望むのであれば、就活で「うそ」や「誤魔化し」は駄目です。
ましてや、入社が決まってから真実を伝える事は、あなたを信じて採用した面接官を欺くことになります。
人として嫌ですよね。
嫌だと感じるのであれば、やめましょう。
最初から、自分を理解して受け入れられるように、就活中の面接で自分にうそをつかないようにしましょう。
その方が、幸せな就職が出来ます。
無理をすると自分が大変です。精神的に疲労して、それが体にもあらわれて来ます。
嫌々続けても、自分の為になりません。
また、廻りにも悪い影響を与えている事もあります。
そのような場合は、そうなる前に退職してリセットして新たに就活を始めた方が良いです。
でも、退職を上司に伝えにくい場合もありますよね。
その場合は退職の代行を、使うのも1つの方法です。
今は、退職のいっさいを代行してくれるサービスがあります。
まずは、自分を一番に考えましょう。
当サイトの記事です。
障害者がもう働く事が出来ないと思った時は退職代行サービスの利用がおすすめ
追記:就活の対策
対策として「自分マニュアル」を利用するのは障害者にも面接官にも凄くメリットがあります。
それは、面接官に自分を良く理解できているというアピールにもなり好印象を与えるでしょう。
そして、面接官は何を配慮すれば良いか解りやすいので、具体的な配慮や仕事の内容が思い浮かび、結果採用に繋がりやすくなります。
しかし、「自分マニュアル」を1から作るのは大変です。なので障害者の就職と転職ガイドでフォーマットを用意しました。下の記事からダウンロード出来ます。
よろしければご活用ください。
1次面接に持って行く障害者の自分マニュアル(面接編)
転職エージェントの記事はこちらになります。
こちらも転職の参考になる記事です。
7つの障害者の転職エージェントを比較評価したおすすめランキング