若年性認知症の仕事

若年性認知症と診断されても仕事は続けられます。

ただし、条件がいくつかあり、それが守られないと自分にも周囲にも影響が出てきます。

今回は、若年性認知症の人が安心して仕事が出来る環境と、その仕事の探し方について解説します。

その前に、若年性認知症による一定の精神障害の状態にあると診断されると精神障害者保健福祉手帳の取得が可能になります。

また、血管性認知症やレピー小体型認知症が有る場合は身体障害者手帳に該当する場合があります。

手帳があれば、税金の控除や公共交通機関の割引などだけで無く、あなたに合った合理的配慮のある仕事を探したり転職がしやすくなります。

今後の事も考え、手帳は取得しておきましょう。
主治医に相談をしてみると良いですよ。

若年性認症障の仕事で一番大事なこと

若年性認知症と診断されたら、まず自分の仕事をしている環境を確認してください。
確認することは、2つ有ります。

1つめは、若年性認知症への理解
2つめは、若年性認知症の治療への理解

この2つが出来ないと、現職のまま仕事を続けることは、難しいです。

まずは、会社に相談をして段階を踏んで仕事の量や難易度、重要度を見直せる事が出来るか確認をしましょう。

もし、無理であれば若年性認知症への理解がある所に転職を考えた方が良いです。

若年性認知症の理解

若年性認知症の理解とは、進行や症状を正確に知ってもらい的確な配慮が出来る事です。

あなたも、出来る事まで口を出されると嫌な気がするでしょう。
また、周囲もミスが続くと嫌な気持ちや感情を持ってしまいます。

そうならない為にも、的確なその都度その都度認知症への理解が必要なのです。

理解として必要な事は、出来る事、苦手なこと、気をつけることの周知です。
配慮として必要な事は、チェック体制、マニュアルの完備などになります。

若年性認知症の治療への理解

若年性認知症の治療は定期通院が必要になります。

仕事より、優先して通院が出来る環境が必要です。

それには、一緒に働く人の理解が大事で、形だけ通院が出来るようになっていても駄目です。

仕事の申し送りや進捗が解るように、メールやスケジュールの共有が出来ていて、定期通院で抜けても後で確認できるようになっている必要があります。

それが出来ないと、定期通院がしにくくなり通院を減らしてしまう原因にもなりかねます。

また、定期通院がしにくい事が原因で退職にも繋がります。

若年性認知症の人の仕事

若年性認知症の仕事は何でも良いわけではありません。

しかし、今までの自分のキャリアやスキルが活かせる仕事が良いかというと、それも違います。

若年性認知症に向いている仕事は、認知症の進行具合と本人の負担を熟慮して決める必要がありますが、基本複数人のグループで出来る仕事が良くて、その中でも管理者が明確になっていて、若年性認知症の人の仕事範囲や内容が明確になっている仕事が向いています。

具体的には、ルーティンの仕事で、マニュアルがあり、本人が安心して仕事を進めることができるのが一番良いです。

例えば、工場のライン、清掃業などが良いでしょう。

できれば、ダブルチェック体制が取れて、仕事のグループ内でミスが修正できるようになっているのが理想です。

向いていない仕事は、判断をしたり、決定権があるような仕事で、まわりがカバー出来ないような仕事は不向きです。

若年性認知症の仕事を探す方法

若年性認知症の人が、自分にぴったり合った仕事を見つける為の方法を、2つのタイプ6つの方法に分けて解説します。

タイプ1:仕事をする準備が出来てる人
タイプ2:仕事をする準備が必要な人

1-仕事をする準備が出来ている人

ここでの『仕事をする準備が出来ている人』とは、若年性認知症の治療が始まっていて医師による症状の管理がしっかり出来ている人で、本人も治療と仕事の両立についてよく理解できている人のことです。

特にキャリアやスキルがある人は、現状を受け止められない人もいますが、自分や家族の事を最優先に考え、現状を受け入れる事が必要です。

1-1ハローワーク

障害のある人用に、配慮のある求人を探す事が出来ます。相談員もいるので解らないところは相談や質問が出来ます。
求人への質問は、相談員から企業へ問い合わせも可能です。

この障害のある人の求人には、合理的配慮のある仕事がありますが、それを利用するのには精神障害者保険福祉手帳が必要です。

一般の求人の方が条件が良く数も多いので、若年性認知症を隠して仕事を探す事も出来ますが、働きやすい環境で長く務める事を考えると良くありません。

医師に相談して、手帳の取得を検討しましょう。

1-2求人サイト

求人サイトは、一般枠と障害枠と取り扱っているサイトが違います。
若年性認知症が心配で、合理的配慮のある仕事を探すのであれば、障害枠の求人を探す方が良いです。

採用されるのには、精神障害者保険福祉手帳が必要です。

1-3人材紹介会社

人材紹介会社は、企業に依頼されたプロです。
採用条件にマッチする人材を紹介して報酬を得ています。

これも、一般枠と障害枠とあり、若年性認知症が心配な人は障害のある人専門の人材紹介会社を利用するのが良いでしょう。

障害枠の人材紹介会社の利用には、必ず精神障害者保険福祉手帳は必要ありません。
取得予定で利用が出来ます。

ただし、就職や転職する企業が決まり、入社するまでには手帳の取得が必要になります。

2-仕事をする準備が必要な人

ここでの『仕事をする準備が必要な人』とは、若年性認知症が原因で仕事をするのが不安な人のことです。

この場合、医師から若年性認知症と診断されて退職した人や、現職があるけど今後の働き方に不安があり改善を考えているけど何から手をつけて良いのか解らない人が対象です。

解りやすく言うと、若年性認知症と診断された後の働き方に不安がある人(仕事をする準備が必要な人)の事です。

ここで紹介する3つの仕事の準備には、精神障害者保健福祉手帳は必須ではありませんが、最終目的である一般企業で合理的配慮のある仕事をする為には必要になります。

2-1就労継続支援A型

企業で募集する採用条件では就職が困難ですが、就労継続支援Aの事業所と雇用契約が結べて仕事が出来る人に、一般企業で働けるように仕事の訓練の場を作り支援します。

利用には、手帳が無くても利用が出来ますが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります。
詳しくは、各自治体の福祉課に問い合わせてください。

2-2就労継続支援B型

一般企業で募集する採用条件では就職が困難で、就労継続支援A型でも雇用契約が難しい人に、仕事の訓練の場を作り支援します。

利用には、手帳が無くても利用が出来ますが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります。
詳しくは、各自治体の福祉課に問い合わせてください。

2-3就労移行支援

就労移行支援は、一般企業に就職をするための準備が出来ます。
期間は、最長2年で場合によっては延長も可能です。

利用には、手帳が無くても利用が出来ますが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります。

若年性認知症の一般就労に一押しの方法

若年性認知症の人が一般就労するまでの6つの方法を紹介しましたが、ここでは一押しの方法を紹介します。

仕事をする準備が出来ている人向け

まず、仕事をする準備が出来ている人は若年性認知症と受け入れられる企業に詳しい、障害がある人専門の『人材紹介会社』が一押しです。

ハローワークや求人サイトでは、紙やwebで自分で探すので情報量が少なく、時間だけかかり良い企業が見つからない事が多いですが、人材紹介会社は企業から依頼を受けて紹介をするので、多くの企業の採用条件や合理的配慮の実績がデータとしてあり、時間をかけずに仕事を探す事が出来ます。

また、人材紹介会社のカウンセラーは人財を見つけるプロなので、ひとり一人の症状によって適性のある仕事を提案することができ、カウンセリングを受けるだけであなたににぴったり合った仕事が見つかります。

利用には、精神障害者保健福祉手帳を持っているか、取得予定が条件になります。

仕事の準備が必要な人向け

若年性認知症が心配で仕事を始めるのに不安があり準備が必要な人は『就労移行支援』が一押しです。
自治体か医師が必要と判断すれば利用が出来るので、比較的に利用はしやすい条件です。

定期通院をしながら利用ができ、その間に精神障害者保健福祉手帳の取得も可能です。

無理に焦って仕事を探すより、少しでも不安がある人は就労移行支援で自信をつけてから人材紹介会社を利用するのが一番効果的です。

就労移行支援の利用には、精神障害者保健福祉手帳は必要ありませんが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります

人材紹介会社とは

人材紹介会社を利用するのが、若年性認知症の人の仕事を探すのに一番良い方法ですが、何が出来るのか解説します。
出来ることは大きく別けて3つになります。

  • カウンセリング
  • 仕事の紹介
  • 定着支援

特に、仕事の紹介では求人を出している企業の仕事内容だけで無く、合理的配慮のある環境まで解るので、症状に合わせたひとり一人にぴったりな提案が出来ます。

カウンセリング

若年性認知症と一口で言っても、症状の出方はひとり一人違いがあります。
また、必要な配慮もそれによって変わります。

その他に、育った環境やパフォーマンス、キャリア、スキルなど全てを通して一人の個性を見いだします。
それが出来るのが、腕の良いカウンセラーです。

これが基になって、ひとり一人にあっている求人を提案します。

仕事の紹介

仕事を個人で探せば、良いなと思える求人は1日で数件、良くて10数件でしょう。
それも、何10社の求人も見てです。

ですが、人材紹介会社は何千件という求人数の中から、ハローワークやweb媒体では解らない詳細条件や採用実績まで即解ります。

その中から、カウンセリングで得たあなたの情報と照らし合わせて提案が出来るので、一番良い組み合わせの仕事が見つかります。

定着支援

仕事を紹介して終わりではありません。
紹介した企業に入社した後も、条件が違わないか、困っている事は無いかと連絡が来ます。

もし、そこで困っている事があれば、慎重に誠意を持って解決をし、万が一退職になった場合は、手続きや次の転職先まで力になってくれます。

-コメント-
人財紹介会社ならどこでも良いわけではありません。
カウンセラーの腕の良し悪しや、紹介する仕事の提案力や得意とする職種など色々違いがあります。

当メディアの一押しの人材紹介会社は、精神保健福祉士のカウンセリングの評判が良い『ランスタッド』とカウンセラーが選任で2人つく『dodaチャレンジ』です。

精神保健福祉士(せいしんほけんふくしし、英: Psychiatric Social Worker)は、精神保健福祉士法で位置づけられた、精神障害者に対する相談援助などの業務に携わる人の国家資格である。PSWと略称されている。

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就労移行支援とは

就労移行支援は仕事を始めるのに不安があり、まだ準備が必要な人が利用するのに良いです。ここで何が出来るのか解説します。

就労移行支援の出来ることは3つあります。

  • トレーニング
  • 就活支援
  • 定着支援

トレーニング内容

トレーニングは、ひとり一人に合わせてカリキュラムを作ります。

Excelなどのパソコンスキルや、ホウレンソウなどの基本的なビジネスマナーなど仕事に必要なスキルから、自分で体調を管理する方法やコミュニケーションの取り方などまで、社会人として仕事をするのに必要な基本をトレーニングします。

就活支援

就活支援は、企業で行うインターンの応募や、興味のある業界の企業研究などに最新の情報を提供し、必要であればインターン実施を企業に提案します。

また、積極的に企業を招待した見学会を開き、就労移行支援に通所している人たちのPRに務めます。

定着支援

入社後は、今までも6ヶ月の定着支援として定期的な面談を本人と上司と行っていますが、2018年4月からは新しく別に『就労定着支援』の制度が出来て最長3年利用が出来ます。

若年性認知症が心配でも、定期的に就労移行支援のスタッフが面談で状況を確認するので、必要に応じて上司に話をして改善できるような環境を維持します。

-コメント-
若年性認知症の人の利用に一押しなのは、若年性認知症のサポート実績が豊富な『LITALICOワークス』と『ミラトレ』です。

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まとめ

若年性認知症の人が治療をしながら仕事を続けられる一番良い探し方を解説しました。

仕事を探す準備が出来ている人で、手帳を持っている人か取得予定の人は、『人材紹介会社』を利用すると自分に一番合っている仕事を早く見つけることが出来ます。

定期通院と仕事を始める準備をしながら精神障害者保健福祉手帳を取得する場合は、『就労移行支援』から始めるのが良いでしょう。

ただし、就労移行支援では準備は出来ても仕事を紹介していない所もあるので、人材紹介会社とセットで利用するのが良いでしょう。

また、人材紹介会社も就労移行支援も数多くあります。
焦っていい加減に決めないように、しっかり見学や話を聞いてから利用をするところを決めましょう。

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まずは、自分が利用する人材紹介会社と就労移行支援を知りましょう。
詳細は、こちらの記事から読むことが出来ます。

仕事を探す準備が出来ている
仕事をするのに不安がある