
解離性障害は神経障害の一種です。
解離性障害は、精神障害者保健福祉手帳を取得することができる場合もあります。
取得には、主治医にご相談ください。
ここでは、解離性障害と診断された方で障害者手帳を取得する予定の方と取得している方の就職や転職について解説します。
解離性障害については、こちらをご覧ください。
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解離性障害の方の仕事を探す事で一番大事なこと
解離性障害の方の仕事を探すことで、一番大事なことは仕事をする環境です。
その必要な環境の条件は2つあります。
- 解離性障害の理解
- 解離性障害の治療への理解
もう少し詳しく解説します。
解離性障害の理解
解離性障害の障害特性が解ると、必要な配慮が明確になるので理解も深まります。そのれにより、誤解や間違った配慮が無くなり働きやすい環境が整います。
一般の社員は、解離性障害についてよく理解していません。ネットでも情報は出てきますが、しっかり理解するのには素人には難しいです。なので、誰にでも解る様な説明が必要です。なので、あなたが主治医に相談して説明できるようにしましょう。もしくは、産業医か保健師から説明できるように、主治医に診断書を書いて貰い産業医か保健師に渡して説明してもらうのも良いです。
解離とは、意識や記憶などに関する感覚をまとめる能力が一時的に失われた状態です。この状態では、意識、記憶、思考、感情、知覚、行動、身体イメージなどが分断されて感じられます。例えば、特定の場面や時間の記憶が抜け落ちたり(健忘=けんぼう)、過酷な記憶や感情が突然目の前の現実のようによみがえって体験したり(フラッシュバック)、自分の身体から抜け出して離れた場所から自分の身体を見ている感じに陥ったり(体外離脱体験)します。こうした症状が深刻で、日常の生活に支障をきたすような状態を解離性障害といいます。
引用元: 社会福祉法人恩賜財団済生会より
解離性障害の治療への理解
解離性障害の治療計画を主治医から聞き、必要な通院や入院を事前に上司や仲間に知らせ、治療への理解と協力を得られることが必要です。これが出来る環境でないと解離性障害の治療に支障が出ます。
解離性障害の方の仕事
症状にもよりますが、多くの解離性障害の方は一般枠で充分働けます。ですが、障害者手帳を持っている方や取得を考えている方で、ひとり一人の障害特性を十分考慮した環境と、個人のスキルやキャリアも考えた、本当に、あなたにぴったり合っている仕事を探すことも出来ます。
その探し方は、障害特性に精通していて仕事の環境にも詳しい専門家に相談をすることが一番良い方法です。
なので、ここでは解離性障害の方に向いている仕事や向いていない仕事ではなく、ひとり一人に合った仕事を探す方法を解説します。
手帳は持っていますか?解離性障害は神経障害に分類されるので、精神障害者保健福祉手帳の取得は出来ません。
ですが、うつ症状や統合失調症などの精神障害と同じの症状が仕事や生活に支障をもたらしている場合は、精神障害に準じて取り扱うことが出来るので、手帳の取得が可能な場合もあります。
手帳は、公的機関の利用時の減額や税金の控除だけで無く、働きやすい合理的配慮のある環境の仕事を探すのにも活用できます。
手帳をお持ちで無い方で、働きにくいと感じている方は、主治医へ相談をしてみましょう。
解離性障害の仕事を探す方法
解離性障害の方が就職や転職で、自分にぴったり合った仕事を見つける為の方法を、2つのタイプ6つの方法に分けて解説します。
タイプ1:仕事をする準備が出来てる方
タイプ2:仕事をする準備が必要な方
1-仕事をする準備が出来ている方
『仕事をする準備が出来ている方』とは、退職して療養をしている方で、医師の診断で治療を続けながら仕事をしても良いとされた方や、現職があり休職して療養をしている方で自分に合っている仕事と環境に転職を考えている方です。現在、就業中の方で転職を考えている方も含まれます。
1-1ハローワーク
障害者枠の、配慮のある求人を探す事が出来ます。相談員もいるので解らないところは相談や質問が出来ます。
求人への質問は、相談員から企業へ問い合わせも可能です。
この障害者枠の求人には合理的配慮のある仕事がありますが、それを利用するのには精神障害者保険福祉手帳が必要です。
一般枠の方が求人数が多いので、解離性障害を隠して仕事を探す事も出来ますが、よく考えて自分に合っている方を選択しましょう。
一般枠と障害者枠で悩んだら、相談員に相談してみると良いでしょう。
1-2求人サイト
求人サイトは、一般枠と障害枠と取り扱っているサイトが違います。
障害への合理的配慮のある仕事を探すのであれば、障害枠の求人を探してください。
採用されるのには、精神障害者保険福祉手帳が必要です。
1-3人材紹介会社
人材紹介会社は、企業に依頼されたプロです。
採用条件にマッチする人材を紹介して報酬を得ています。
これも、一般枠と障害枠とあり、障害への合理的配慮の有る仕事を探したい方は、専門の人材紹介会社を利用するのが良いでしょう。
障害枠の人材紹介会社の利用には、必ず障害者手帳は必要ありません。
取得予定で利用が出来ます。
ただし、就職や転職する企業が決まり、入社するまでには手帳の取得が必要になります。
2-仕事をする準備が必要な方
準備が必要な方とは、仕事をすることに不安がある方のことです。
条件が揃えば、障害者手帳は無くても利用が可能です。
要は、条件が揃えば手帳がある人も無い人も、解離性障害が原因で就業に不安がある人が利用できます。
2-1就労継続支援A型
企業で募集する採用条件では就職が困難ですが、就労継続支援Aの事業所と雇用契約が結べて仕事が出来る方に、一般企業で働けるように仕事の訓練の場を作り支援します。
利用には、手帳が無くても利用が出来ますが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります。
詳しくは、各自治体の福祉課に問い合わせてください。
2-2就労継続支援B型
一般企業で募集する採用条件では就職が困難で、就労継続支援A型でも雇用契約が難しい方に、仕事の訓練の場を作り支援します。
利用には、手帳が無くても利用が出来ますが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります。
詳しくは、各自治体の福祉課に問い合わせてください。
2-3就労移行支援
就労移行支援は、一般企業に就職をするための準備が出来ます。
期間は、最長2年で場合によっては延長も可能です。
利用には、手帳が無くても利用が出来ますが、各市区町村で発行する受給者証が必要になります。
解離性障害の障害枠の一般就労に一推しの方法
解離性障害の方が一般就労するまでの6つの方法を紹介しましたが、ここでは一推しの方法を紹介します。
仕事をする準備が出来ている方向け
まず、仕事をする準備が出来ている方は、障害特性と受け入れられる企業に詳しい障害がある方専門の『人材紹介会社』が一押しです。
ハローワークや求人サイトでは、自分で探すので自分に合っている求人を探すのに時間が掛かります。
ですが、人材紹介会社は多くの企業の採用情報があるので、カウンセリングを受けるだけで、ひとり一人にぴったり合った求人の提案を受けることができます。
利用には、障害者手帳を持っているか、取得予定が条件になります。
仕事の準備が必要な方向け
まだ仕事を始めるのに準備が必要な方は『就労移行支援』が一押しです。
自治体か医師が必要と判断すれば利用が出来るので、比較的に利用はしやすい条件です。
無理に焦って仕事を探すより、少しでも不安がある人は就労移行支援で自信をつけてから人材紹介会社を利用するのが一番効果的です。
就労移行支援の利用には、障害者手帳は必要ありません。各市区町村で発行する受給者証が必要になります
人材紹介会社とは
人材紹介会社を利用するのが、仕事を探すのに一番良い方法ですが、何が出来るのか解説します。
出来ることは大きく別けて3つになります。
- カウンセリング
- 仕事の紹介
- 定着支援
特に、仕事の紹介では求人を出している企業の仕事内容だけで無く、過去の採用実績や合理的配慮のある環境まで解るので、障害に合わせたひとり一人にぴったりな提案が出来ます。
カウンセリング
どの障害でも、特性の出方はひとり一人違いがあります。
また、必要な配慮もそれによって変わります。
その他に、育った環境やパフォーマンス、キャリア、スキルなど全てを通して一人の個性を見いだします。
それが出来るのが、腕の良いカウンセラーです。
これが基になって、ひとり一人にぴったり合っている求人を提案します。
仕事の紹介
仕事をひとりで探せば、詳しい企業情報も解らずに、知らないうちに雇用条件だけでブラックを選んでいることもあります。
ですが、人材紹介会社は何千件という求人数の中から、ハローワークやweb媒体では解らない詳細条件や採用実績まで即解ります。
その中から、カウンセリングで得た情報と照らし合わせて提案が出来るので、一番良い組み合わせの提案が可能です。
定着支援
仕事を紹介して終わりではありません。
紹介した企業に入社した後も、条件が違わないか、困っている事は無いかと連絡が来ます。
もし、そこで困っている事があれば、慎重に誠意を持って解決をし、万が一退職になった場合は、手続きや次の転職先まで力になってくれます。
-コメント-
人財紹介会社ならどこでも良いわけではありません。
カウンセラーの腕の良し悪しや、紹介する仕事の提案力や得意とする職種など色々違いがあります。
当メディアの一押しの人材紹介会社は、カウンセリングの評判が良い『ランスタッド』とカウンセラーが選任で2人つく『dodaチャレンジ』です。
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就労移行支援とは
就労移行支援は、仕事を始めるのにまだ準備が必要な人が利用するのに良いです。ここでは何が出来るのか解説します。
就労移行支援の出来ることは3つあります。
- トレーニング
- 就活支援
- 定着支援
トレーニング内容
トレーニングは、ひとり一人に合わせてカリキュラムを作ります。
Excelなどのパソコンスキルや、ホウレンソウなどの基本的なビジネスマナーなど仕事に必要なスキルから、自分で体調を管理する方法やコミュニケーションの取り方などまで、社会人として仕事をするのに必要な基本をトレーニングします。
最近は、トレーニングのカリキュラムにITスキルを取り入れている事業所もあります。
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就活支援
就活支援は、企業で行うインターンの応募や、興味のある業界の企業研究などに最新の情報を提供し、必要であればインターン実施を企業に提案します。
また、積極的に企業を招待した見学会を開き、就労移行支援に通所している人たちのPRに務めます。
定着支援
入社後は、今までも6ヶ月の定着支援として定期的な面談を本人と上司と行っていますが、2018年4月からは新しく別に『就労定着支援』の制度が出来て最長3年6ヶ月利用が出来ます。
体調管理や仕事が心配でも、定期的に就労移行支援のスタッフが面談で状況を確認するので、必要に応じて上司に話をして改善できるような環境を維持します。
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まとめ
障害者手帳がある方と取得予定の方の仕事を探す一番良い方法を解説しました。
仕事を探す準備が出来ている人で、手帳を持っている人か取得予定の人は、『人材紹介会社』を利用すると自分に一番合っている仕事を早く見つけることが出来ます。
手帳があっても無くても仕事をするのに不安があり準備が必要な人は、『就労移行支援』から始めるのが良いでしょう。
ただし、就労移行支援では準備は出来ても仕事を紹介していない所もあるので、最終的には人材紹介会社の利用を考えておきましょう。面倒な方は「ミラトレ」と「atGPジョブトレ」が良いです。運営会社が就労移行支援と人材紹介会社の両方のサービスをしているので連携して利用が出来ます。
また、人材紹介会社も就労移行支援も数多くあります。
焦っていい加減に決めないように、しっかり見学や話を聞いてから利用をするところを決めましょう。