PTSDの仕事

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人が、新たに就職や転職をするとき、自分に合っている仕事を一人で探すのは簡単ではありません。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、多くの人は自然に治りますが、25%の人は慢性化すると言われていて、症状は多岐にわたりひとり一人違います。

しかも、その半数以上の人は他のメンタル疾患を併発していることが多く、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人の仕事を探す時は、それら全てに配慮できる事が必要になります。

それだけではありません。

就職や転職先の仕事や職場環境が障害に対する合理的配慮が出来ているか、採用実績はあるのか、障害のある人の退職者が多くないか、過去に何かトラブルが無いかなど、色々な情報から総合的に判断をして進めないと、失敗のない就職や転職先は探せません。

これを、一人でやるのはとても大変です。
障害と合理的配慮の知識と、求人に対する採用データが必要になります。

ちょっと考えただけでも、とても難しいことです。
でも、大丈夫です。

これらが完璧に全て出来る方法を、企業の採用担当で当メディアのアドバイザーが解説していきます。

この記事は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人で、障害者手帳を持っている人と、取得を考えている人向けの仕事を探す方法の記事です。

PTSDの症状や治療については、こちらを参考にしてください。

厚生労働省
みんなのメンタルヘルス

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の仕事探しの前に

PTSDと診断されてから6ヶ月がたち、それでも症状が改善されない場合、条件によっては精神障害者保健福祉手帳が取得できる場合があります。

手帳が取得できれば、税金の控除や公共交通料金の割引だけでなく、合理的配慮のある働き方を選ぶことが出来ます。

もし、現在手帳がない人で就職や転職を考えている人は、主治医に相談をして見ましょう。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人の仕事探し

記事冒頭にも書きましたが、PTSDの人の仕事探しは簡単ではありません。
それを、総合的に解決する方法がエージェントの利用です。
エージェント一覧
でも、どのエージェントでも良いわけではありません。
エージェントと言ってもテレビのCMで見るようなエージェントではなく、障害のある人専門のエージェントです。

PTSDの症状と、併発している障害に詳しい専門性と、それを基にひとり一人にあわせた働き方を提案できる柔軟性と、受け入れがしっかり出来る企業の豊富な情報量が必要です。

一般のエージェントではそこまでは出来ませんが、障害のある人専門のエージェントであればそれが可能です。PTSDのあなたが仕事を探すのに必要な情報が全てあり、一番良い条件の仕事を提案することが出来ます。

エージェントの利用についてエージェントの利用は精神障害者保健福祉手帳が必須ではなく取得予定で利用が出来ますが、内定が出て入社するまでには手帳が必要になります。

また、ここではエージェントを利用した仕事の探し方を解説しますが、PTSDの事や体調管理、コミュニケーションなどに不安があり仕事を始める準備がまだ整っていない場合は、就労移行支援を利用しましょう。

就労移行支援は、手帳はなくても通院しながら利用が出来ます。

就労移行支援については、こちらの記事をお読みください。
【就労移行支援おすすめランキング10選】あなたにピッタリが見つかる

障害のある人専門のエージェント紹介

私は、障害があり現職もエージェントを利用して転職しました。また、現職は採用担当です。そこで私が転職で使ったエージェントと採用で使っているエージェントを合わせて7社を紹介します。各社、違いがあるので、使用感をお伝え出来ればと思います。

dodaチャレンジ

dodaチャレンジdodaチャレンジは、テンプスタッフやdoda等のパーソルグループです。

カウンセラーが専任で2名つきます。
2対1なので、圧倒されてしまいますが、仕事探しに必要なカウンセリングの内容は濃いです。

求人は70のパーソルグループの企業と3,000社に及ぶdodaチャレンジの企業データから提案してきます。

提案する求人の数が多いので、その中から自分で選べるのが良かったです。
私は、3回の転職で、2回ここの紹介で仕事を決めています。

dodaチャレンジ公式サイト
https://doda.jp/challenge/

アットジーピー

アットジーピー
アットジーピーも毎回使っています。
以前より、窓口が増え、アスリートやハイクラスなどがあります。
窓口は変わりますが、中身のカウンセリングは変わりません。

良いなと思ったところは、スカウトがあるところです。
スカウトは2種類あってプラチナスカウトだと、書類選考無しです。

でも、私のパフォーマンスが良くないのかプラチナが来たのは1年で1回来ただけでした。

アットジーピー公式サイト
https://www.atgp.jp/

エージェント・サーナ

エージェントサーナ
エージェントサーナは、転職では利用したことはありませんが、採用で利用しています。
その感想になりますが、担当者は候補者の面接に同行したり、面接後に電話で直接フォローをしてくるなど、とても候補者のことを思うサポートが充実しています。

そして、業界では最古参としての実績があります。
公式には、面談から2ヶ月以内に60%の人が内定すると公表されている実績のあるエージェントです。

エージェントサーナ公式サイト
https://www.agent-sana.com/

ラルゴ高田馬場

ラルゴ高田馬場
ラルゴ高田馬場は、転職では1度利用しています。
独自の600社の企業情報は、全て非公開なので登録しないと見られませんが、登録は無料なので必ず登録をしていました。

非公開なのでここでは書けませんが、他社ではみられない仕事の募集があります。
ただ、首都圏のみなので、利用できる地域の人のみにおすすめのエージェントです。

ラルゴ高田馬場公式サイト
https://go-largo.jp/

アビリティスタッフィング

アビリティスタッフィングアビリティスタッフィングは、リクルートグループです。
ここは、メンタル専門に就職や転職の仕事探しをサポートします。

私は、採用で利用をしました。独自の就労支援があり、こだわりのある取り組みが好感を持てます。ただ、多くの人が利用できるわけではないので、要確認が必要です。

アビスタ公式サイト
https://ability.r-staffing.co.jp/

DIエージェント

DIエージェント
DIエージェントは1度利用をしました。
後発組のDIエージェントは、出来たばかりの頃利用をしました。

私が、利用した頃はオーダーメイドの提案の仕方は無かったように思いますが、現在はあります。

この取り組みは、ランスタッドとここだけなので、時間が掛かっても本当に自分にぴったり合っている仕事を探すのなら、ここはおすすめです。

DIエージェント公式サイト
https://di-agent.jp/

Happy

Happy
Happyは、2020年1月に創業開始20代専門のエージェントです。したエージェントです。
私は既に利用が出来ませんが、首都圏の20代の人は登録しておくと他には無いような求人があるかもしれません。

立ち上げた人は、dodaチャレンジを運営するパーソルチャレンジ出身です。

Happy公式サイト
https://happyy.jp/

PTSDの3つの転職エージェント

私が転職と採用で利用した障害のある人専門のエージェントから7社を紹介しました。

ここでは、その中からPTSDの仕事探しに向いているおすすめのエージェントを3社ピックアップして紹介します。

1位:dodaチャレンジ

doda【特長】dodaやテンプスタッフのパーソルグループの特例子会社

エリア 全国
専門性 5.0
柔軟性 5.0
情報量 5.5
ポイント1 特例子会社の運営
ポイント2 就労移行支援で障害者の就職支援
ポイント3 パーソルグループが持つ企業の採用データ
ポイント4 カウンセリングの有資格者が多く在籍

-利用するメリット-

  • 全国からオンラインで利用可能
  • 専任カウンセラーが2名付く
  • 特例子会社の採用ノウハウ
  • 就労移行支援運営のノウハウ
  • 3,000社の採用データ

-利用するデメリット-

  • 利用者が多い
  • カウンセラーの押しが強い

-アドバイザーのコメント-
dodaチャレンジは、PTSDの人が合理的配慮のある中で仕事と生活のバランスを取りながら働く、ワークライフバランスを重視した人におすすめのエージェントです。

カウンセラーがしっかり話を聞いてくれて、私の要求がしっかり伝わっている事が印象に残っています。

他のエージェントでは忙しくてメールでの質問などのレスが遅くなることもありますが、ここは対応が早くとても好感が持てました。

dodaチャレンジは、仕事の紹介もしっかりしていますが、利用して気持ちの良いエージェントです。

求人検索・無料登録

2位:アットジーピー

アットジーピー【特長】転職サポート業界No.1

エリア 全国からオンラインで利用可能
専門性 4.5
柔軟性 4.0
情報量 5.0
ポイント1 全国どの地域でも求人数No.1
ポイント2 障害別の就労移行支援運営
ポイント3 スカウトメールの充実
ポイント4 サポート実績17年

-利用するメリット-

  • 求人数が豊富で選択肢が多い
  • 就労支援から転職まで一貫
  • 面接確約のプラチナスカウト

-利用するデメリット-

  • 求人の紹介が多くて迷う
  • 経験の浅いカウンセラー在籍
  • 求人が他社とのかぶりが多い

-アドバイザーのコメント-
アットジーピーは、広く浅く紹介の間口を開けているエージェントです。
悪い意味では無く、誰でもどんな障害のある人でも利用がしやすいエージェントです。

私が、転職で利用した感じは、一番最初に仕事を探すのには向いているという印象です。
職業や職種にこだわらず探すのであれば、障害のある人全般に紹介が出来ます。

地方の求人数も多く保有をしていて、国内どこの地域でも対応可能です。

仕事や働き方にこだわらない探し方であれば、おすすめのエージェントです。

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3位:エージェント・サーナ

エージェント・サーナ【特長】誰でも出来る仕事ではなく、あなただけの仕事を紹介する提案力

エリア 首都圏
専門性 4.5
柔軟性 4.0
情報量 3.5
ポイント1 就業未経験の人の就職サポートが可能
ポイント2 ブランクの長い人の就労サポートが可能
ポイント3 全て非公開の求人
ポイント4 面談から2ヶ月以内の内定60%

-利用するメリット-

  • カウンセリングが丁寧
  • 1人ひとりに合った転職支援
  • 他社には無い独自の求人案件

-利用するデメリット-

  • 対応エリアが首都圏と関西圏

-アドバイザーのコメント-

エージェント・サーナは、創業29年の実績があり、そこで培ったノウハウは全ての障害者のサポートに繋がっていて多くの利用者から好評です。

求人は全て非公開で独自のルートで開拓した企業の求人があります。内定率も面談から2ヶ月以内に60%と高いです。公式サイトには、利用者の体験談が多く載っているので参考にしてみてください。

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エージェントの使い方

エージェントを使うと、就職や転職で自分に合った仕事を見つけることが出来ますが、ここでは、エージェントを利用した最大限に効果を出す方法と、利用するときのポイントを解説します。

エージェントを利用した最大限に効果を出す方法

エージェントは、単体で利用してはいけません。
それでは効果が最大限に活かされていません。

最大限に活かす方法は、エージェントを複数利用して競い合わせることです。

どう言うことか解りませんよね?
それでは、説明をします。

簡単なことで、2-3社のエージェントを同時に利用するのです。

理由は、エージェントは、あなたを企業に紹介することで紹介料を貰って利益を出しています。
どのエージェントも、紹介数が営業利益に反映されます。

営業成績を上げるためには、紹介数が必要なので、一人でも多く紹介をしたいのがエージェントです。
そこへ、あなたが登録したら紹介料が入るので、仕事を紹介しますよね。

あなたに、仕事を紹介するエージェントが1社であればライバルがいないので余裕です。
ですが、複数のライバルがいれば、営業成績を上げるために我先に次から次へと、あなたが選びそうな求人を競い合って提案してきます。

そうなれば、あなたはその中から自分に一番良さそうな仕事を選べばいいのです。

やり方は、簡単です。
1つ本命のエージェントを決めておいて、複数のエージェントを同時に登録します。
そして、各エージェントのカウンセリングで他社の利用について必ず聞かれるので、隠さず伝えましょう。

ただそれだけで、あなたが他社に取られる前に、各エージェントは競い合って良い仕事を紹介してきます。

エージェントを利用するときの7つのポイント

エージェントを効果的に利用するための7つのポイントを解説します。

  1. 利用している(しようと思っている)全てのエージェントを伝える
  2. あなたの強みを伝える
  3. 嘘はつかない
  4. 約束は守る
  5. 積極的に転職活動をする
  6. カウンセラーが合わない場合は変える
  7. 面接後の連絡をする

それでは、ポイントの解説をしていきます。

1.利用している(しようと思っている)全てのエージェントを伝える

最初のポイントは、3つでも4つでも利用しているエージェントは全て伝えましょう。
カウンセラーは、自分で紹介をしたいので、一生懸命になってくれます。

複数利用していると嫌がられるとか、紹介量が減る等の心配はいりません。
いくつ利用していても、はっきり伝えてください。

2.あなたの強みを伝える

あなたの強みアピールポイントをカウンセラーに伝える事で、カウンセラーはあなたの事を正確に早く知る事が出来ます。

あなたにぴったりの求人を早く見つける為に、あなたから強みを伝えるようにしましょう。

もし、自分の強みが良く判らない人や確認したい人は、リクナビで出している無料で強みを診断するToolがあるので使って確認してください。

リクナビ無料診断公式サイト
https://next.rikunabi.com/goodpoint/

3.嘘はつかない

学歴や職歴、転職回数、スキルなどの嘘は、絶対にダメです。
理由は、正確なカウンセリングが出来なくて、それが間違ったアドバイスに繋がり転職につながらない原因になるからです。

言いにくい事は言わなくても良いですが、嘘はダメです。

4.約束は守る

連絡を約束した日に連絡しないとか、無断でカウンセリングの時間をすっぽかしたりしては絶対にダメです。
カウンセラーに信頼されなくなると、企業に紹介をされなくなります。

5.積極的に仕事探しをする

毎日とは言いませんが、10日に一度くらいはカウンセラーに連絡しましょう。

カウンセラーは、忘れているわけではありませんが、他にも担当をしている人がいます。
仕事をしたい!というプレッシャーを掛けて行きましょう。

あまりに放置して楽観していると忘れられます。

6.カウンセラーが合わない場合は変える

カウンセラーも人なので、中には自分と合わない場合もあります。

そう言う場合は、我慢しないで早く変わって貰うようにしましょう。
合わないまま続けても、良い結果にはなりません。

気にすることはありません。
カウンセラーは、交代がある事も自分たちで良く理解しています。

それが原因で、気まずくなったりエージェントを利用しにくくなることはありません。

交代する方法は、エージェントのwebサイトの問い合わせから連絡を入れるだけで、すぐに交代できます。

メールの内容は、交代の意思が伝われば良いので、簡単な内容で充分です。

例文お世話になります。
現在、カウンセリングを受けている○○(名前)と申します。本日、ご連絡させて頂いたのは、他のカウンセラーのアドバイス希望です。
転職の早期成功のために、多くの方のアドバイスを受けたいと考えております。
是非ともご協力頂けますでしょうか。勝手なお願いでありますが、どうぞよろしくお願いいたします。○○(名前)

こんな感じです。
良かったら、コピペして必要に応じてお使いください。

7.面接後の連絡をする

これは、凄く大事です。
出来れば、面接会場になったオフィスを出て5分以内に連絡しましょう。

理由は、カウンセラーが企業の面接担当に電話で連絡を入れてくれます。
これが、重要で面接官は面接後に評価表を作成しています。
中には、採用か不採用か凄く悩む場合もあります。

そんな時、カウンセラーから電話が掛かってきてフォローが入れば、不採用が採用に転がることが多いのです。

入社までの流れを確認

内定までの5つのステップを確認しましょう。
このステップと同じように進めることで就職や転職の内定までスムーズに進みます。

ステップ1:エージェントを選ぶ

障害者の転職エージェント選びエージェントは1つより2つ、2つより3つ選ぶ方が求人案件数が増えるので選択肢が増えます。

ステップ2:転職エージェントに登録

障害者転職エージェント登録無料登録は1-2分(1社)で終わります。後は連絡を待っているだけです。

ステップ3:面談を受けて応募先を決める

障害者転職エージェント面談メールで連絡が来るので希望日を伝えて面談を受け応募先を決めます。

ステップ4:アドバイスとサポートで内定まですすめる

障害者転職エージェントアドバイス応募書類と模擬面接などのアドバイスとサポートを受けます。

内定!

障害者転職内定おめでとうございます。

PTSDの人-仕事探しQ&A

PTSDの私がエージェントを利用すると必ず良い仕事が見つかりますか
確約は出来ませんが、1人で仕事を探すより確実に良い結果になります。
エージェントを利用して費用は掛かりませんか
はい、一切かかりません。全て無料です。
どうして無料で、こんなにサポートを受けられるのですか
企業から紹介料がエージェントに入るからです。
PTSDの私がエージェントを選ぶ時、大事なのは何ですか
専門性と柔軟性と情報量です。
エージェントを利用するとき競い合わせる方が良いですか。
はい、必ず競い合わせてください。
お互いにあなたを自分の売り上げにしたいので一生懸命サポートします。
結果、あなたの転職の成功率が上がります。

まとめ

PTSD(心的外傷後ストレス障害)のひとり一人にあわせた仕事を探すのは簡単ではありません。

でも、方法を間違わなければ、あなたの希望する条件にぴったり合った仕事は見つかるでしょう。

まずは、あなたのことをカウンセリングでエージェントによく知ってもらい、必要な合理的配慮のある企業を提案して貰いましょう。

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まずは、あなたが利用する人材紹介会社と就労移行支援を見てみましょう。
下のボタンから私の書いた記事が見られます。

働く準備が出来ている人
働く事が不安で準備が必要な人