防災

アドバイザーKアドバイザーK

管理人Kです。
現役で人事で障害者採用担当をしています。
今回は、今まで一度も聞かれた事は無いけど、大事な事を書きます。

障害者が仕事を探す時の条件として、抜けがちなのがこの防災対策です。
今、転職考えている人も、すでに就職をされている人も、この防災を念頭に職を探しましたか?
おそらく9割の人は、給与や福利厚生などについては色々と考えたり、情報を集めていても、この防災については調べていないと思います。

実際に、求人をハローワークや転職サイトなどで見ても、防災について書かれているところはありません。
なぜなんでしょうか。命のことです。金などより、もっと凄く大切なことなのに、求人側も求職側もおろそかになっています。

私は、2011年3月11日に仕事先の都心で東日本の震災に遭い、帰宅困難者となりました。
翌日、何とか自宅まで変える事が出来ましたが、その日から数日後に出社して、自社の障害者の当時の混乱と会社側の対応不足を知り非常に残念でした。

毎年、防災訓練をしてきていましたが、形だけだったのです。
それからは、命の大切さをもっと重要視し、具体的に対策を練ってきました。
しかし、人事仲間の他社の動向を聞くと、どうもまだまだ軽視しているとしか思えないことが多いです。

転職エージェントも、給料等の条件については、うるさく聞いてきますが、防災訓練や対策などについては聞かれたことも、問い合わせもありません。

そこで、今回は現役の人事担当者より、障害者が仕事を探す時の条件として入れておくべき防災について解説します。

障害者の防災対策として考えられる事

一言に障害者の防災対策と言っても、各障害ごとに対策が変わります。
なので、実際に私がいる人事で対策していることを中心に解説していきます。
自分の障害にあわせて、覚えておきましょう。

歩行が困難な人や車椅子利用の人

災害時は停電としてエレベーター、エスカレーターが使えないことを前提に対策をします。

対策

  • おんぶ帯
  • 担架
  • イーバックチェア(降りるのみ)

*詳細は後半の防災グッズで紹介します。
小柄な人はおんぶ帯や担架で運べますが、大柄な人はイーバックチェアを利用する方が早いです。ただし、階段を降りる事しか出来ません。

聴覚障害の人

情報保証になります。緊急放送、防災に関する館内放送など

対策

  • 光警報装置
  • メール同時配信

*詳細は後半の防災グッズで紹介します。

視覚障害の人

位置確認が出来る方法

対策

  • 各階の階段入口に点字ブロック(マット)
  • 通路の点字ブロック(マット)
  • 階段の手すりに点字

*詳細は後半の防災グッズで紹介します。

メンタル障害

特にパニック障害
メンタルに障害を持つ人は、パニック障害と診察されていなくても、災害が切っ掛けでパニックになる事も考えられるので災害時の放送から、避難する間の対応が必要

対策

  • 社内・外セミナー開催・参加(障害上パニックが出るのは想定内として、同じ職場内で対応できる人の育成)
  • 完璧に対応できなくても、同僚のメンタル障害の理解とパニック障害について知識がある程度有り、誘導が出来れば大丈夫
  • 最低予備として2名は必要

このほかに、内部障害がある人も無理は禁物なので、同僚への理解と、無理なく避難出来るように歩行困難な人と同じ内容を考慮する必要があります。

障害者の防災マニュアル

対策では、障害ごとに出来る防災対策を解説しましたが、これは誰でも同じ事が出来ないと困ります。
そこで、必要になるのが障害者用の防災マニュアルです。

何度も言いますが、障害者用の防災マニュアルです。
近年のビルには防災センターのような部屋があり、一般向けの防災対策は、ほぼ出来ています。
ですが、障害者固有の特性ごとのマニュアルは、まずありません。

なので、各企業ごとにマニュアル化してないと、いざといときに対応が出来ません。
ここでは、防災マニュアルについて、いくつか重要点を解説します。

ビルや建物は、建築物ごとに構造の違いがあるので、各施設ごとのマニュアルを参考しにします。
そのうえで、必要な物

障害者全般

バディ:障害を理解して避難時に一緒に行動を共にすることが出来る人(固定で1人、予備1人)

車椅子利用の人

バディ:避難時に防災グッズの利用が出来ない環境や、ビルを上がる場合を考えて最低でも4名
避難だけを考えると、車椅子はいらないと考えがちだけど、避難後の移動に車椅子は無いのはとても不便です。車椅子ごとの避難は、予想以上の重量のため、大人の男性が最低でも4人は必要。できれば5人いないと車椅子ユーザーが不安な状態になる可能性があります。

避難場所の経路

経路は想定1と想定2を用意する。
条件はバリアフリーで集合場所まで出られること。

災害時は、色々な理由で通路の確保が困難なことも想定できます。
なので、最低でも避難経路の確保は2つ、出来れば3つは用意して確認しておきます。
また、歩行困難な人や車椅子の人の事を考慮したバリアフリーの経路を確保します。

集合場所

各自、避難をしたとしても集合場所には、障害者全員とバディが集まれる場所を確保し、人員点検が出来るようにしておく。
企業ごとに、方法は違いがあると思いますが、障害者の安否の確認がしっかり取れるようになっているか確認します。

各防災グッズのマニュアル

自分の障害や、バディだけで無く、誰でもマニュアルを見て扱えるようになっているか。防災グッズに付属するマニュアルだけで無く、自分たちが使いやすい解りやすいマニュアルを作っておく必要があります。

各防災グッズの数と保管場所

各防災グッズが障害者以上に用意が有り、解りやすいところに保管されている必要があります。緊急時には、その場で怪我をしてグッズを利用する人もでる可能性もあるので、多めに用意してあることが必要です。

防災時の組織図の計画化

障害者を含めて、人員点呼が出来るように組織図が作られていないと行けません。

障害者の防災訓練

マニュアルが出来たら、実際に訓練が実施されていないと意味がありません。
災害時には、何が起きるか解りません。

なので、せめて平常時に完璧に出来ないとなりません。
避難のアナウンスから避難修了、点呼までの時間まで把握されていないと、いざという時に困ります。

特に、震災時などには津波も予測されます。
到達時間によっては、遠くに避難するよりビルの階上に避難する方が安全かもしれません。

また、逆に時間があれば、より高い建物に避難が可能かも知れません。
このような、判断が必要になるので、実際の防災訓練の実施は非常に有意義な物なのです。

最低年1回、出来れば年2回以上が実施されているのが好ましいです。
理由は、季節によって明るい時間が違います。
明るい時と暗い時では、勝手がずいぶん違います。
また、気温も違うので、熱中対策や寒さ対策も考慮されないといけないからです。

障害者の防災グッズ

災害時に便利な防災グッズを紹介します。企業や転職エージェントのカウンセラーから防災について説明を受けるときの知識としてください。

歩行が困難な人や車椅子の人

【おんぶ帯】

防災グッズのおんぶ帯

おんぶして避難する時のサポートをする防災グッズです。帯はおしりを持ち上げ、ずり落ちないようにおんぶする人の胸の前でワンタッチで止めることが出来ます。

【担架】

防災担架

災害時に最低1人でも使える防災グッズの担架

【イーバックチェア】

イーバックチェア

災害時に電気が止まっても1人で階段を下ろすことが出来る椅子

聴覚障害の人

光警報装置

ひかり警報器

アナウンスや警報器の音の代わりに光で警報を教えてくれる装置です。企業では社内アナウンスのスピーカーの横や上に設置している事が多いです。

【防災アナウンスのメール同時配信】

各企業で加入している防災システムがあり、入社後登録しておくと安否確認や伝言が出来る所が多いです。企業ごとに利用しているところは違うと思いますが、内容はほぼ変わりません。防災システムに加入しているかだけで確認は良いと思います。

視覚障害の人

【通路の点字ブロック(マット)】

点字ブロックマット

マットなので何処でも配置できます。通路や出入り口に配置して誘導することが可能です。

【手すりに点字】

点字シート

アルミのシートに凸で印刷できます。階段の手すりに簡単に張ることが出来、避難時の情報として大いに活躍します。普段でも必要な情報である何階か解る便利な防災グッズです。

その他

【障害の理解(セミナー)】

障害を理解する為のセミナーは、企業ごとに開催をしているところはあるようです。その他にも社外のセミナーに参加している場合もあるので、こちらは企業ごとにカウンセラー経由で聞いておくのが良いでしょう。

まとめ

防災でチェックすること

  • 障害別対策グッズが用意されているか
  • オリジナルの防災マニュアルがあるか
  • マニュアルに沿って防災訓練が年1度は実施されているか

仕事をするうえで条件は、給料や福利厚生は大切ですが、一番大事なのは命です。
安心して、仕事が出来る環境で仕事はしましょう。
自分のためです。
自分のことは自分で守りましょう。

でも、この冒頭でも書きましたが、ハローワークでも、転職サイトでも求人票の条件の所には、防災について書いてありません。
今、仕事を探している人であれば、転職エージェントのカウンセラーに直接聞くのが一番です。
おそらくその場で即答は無理でしょうが、企業の担当者に直接聞いてくれるので、一番新鮮な生の情報を手にすることが出来ます。

今、仕事に就いている人は、自分の所属している企業を他社と比較してみるのが良いでしょう。
実際に転職をしなくても良いので、エージェントのカウンセラーに防災について聞いて見たら如何でしょうか。
防災への対策が足りない場合は、自分で提案してみるのも良いです。

地震、津波、台風など災害大国の日本です。後悔しないように出来る事はやっておきたいですね。

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