地方の障害者が地元の転職で失敗しない方法

障害者の就職や転職は、大都市以外の地元だと失敗する事が数倍から数十倍になります。
圧倒的な求人数の違いがその原因です。

求人の数の違いは企業数によるものですが、企業の誘致が成功している地域でも仕事は限られた数しかありません。

また、大都市以外では工場や倉庫が多くなり障害者が関われる職種が制限されることも障害者の就職の難しさで、仕事が選べない結果が失敗に繋がっているとみています。

しかし、障害者の中には地元で就職や転職を望む人や、地元でないと駄目な理由がある人もいます。

この記事では、その様な地域に住む障害者へ現役の人事採用担当である当メディアのアドバイザーが、地元で就職や転職を失敗しない方法について解説します。

この記事で解ること

  • 地元の障害者の求人の数
  • 地元で働く障害者の数
  • 障害者が地元で失敗しない仕事の探し方

地元で就職や転職が失敗する理由

大都市以外に住む障害者の転職が簡単だとは思っていないと思いますが、ここではいかに大都市以外の障害者の転職が困難なのかをよく理解しましょう。

虫眼鏡で何かを探す女性のイラスト

都会に関係なく、障害者が就職や転職活動をする時に利用するサービスは日本国内何処でも同じです。

ハローワークをはじめ、障害者の転職エージェントや就労支援などです。

サービスは、どの地域でも同じですが、そこには実は大きな違いがあります。

それは、障害者の求人の数です。

地元にある障害者の求人案件の数

実際に、障害者が就職や転職をしようと思った時、どれくらい厳しい状況か現状を把握しておく事が大事なので、具体的に障害者の転職エージェントではNO.1といわれるアットジーピーで東京、大阪と各地域の障害者の求人数を比べてみました。

検索条件 地名:東京都 職種:事務関連
東京都の障害者の求人数

検索条件 地名:大阪府 職種:事務関連
大阪府の障害者の求人数

 

検索条件 地名:福岡県 職種:事務関連
福岡県の障害者の求人数

 

検索条件 地名:滋賀県 職種:事務関連
滋賀の障害者の求人数

 

検索条件 地名:島根県 職種:事務関連
島根の障害者の求人数

 

検索条件 地名:佐賀県 職種:事務関連
佐賀の障害者の求人数

この他に愛知:65件 宮城:40件 北海道:37件

大体、倍から3倍以上の求人の差がある事がわかります。
特に東京とは15倍以上違います。

実際に他の県も簡単に調べられます。
>>今すぐ地元の求人をアットジーピーで見てみる

大都市以外で働く障害者の数

一方障害者数は総務省より発表されています。

人口千人当たりの人数で見ると、身体障害者は31人、知的障害者は6人、精神障害者
は31人となる。複数の障害を併せ持つ者もいるため、単純な合計にはならないものの、国民のおよそ6.7%が何らかの障害を有していることになる。

【人口推計(平成29年10月確定値、平成30年3月概算値)】総務省統計局より

この総務省の発表からすると、1万人の人口の都市では、670人が障害者になります。
このうちの仕事が出来る生産年齢が59.77%で約60%(総務省より)になります。

そうすると、求人の対象となる障害者は、1万人の人口に対して約402人(60%)という事です。
*生産年齢:働き手である生産年齢人口(15歳〜64歳)

障害者の求人数と比べて、とても障害者数が多いと思います。
これを読んでいるあなたの地元は人口は何人ですか。

例として、アットジーピーで出した滋賀県で見てみます。

ネットで検索すると「滋賀県人口」141万人と出ました。
(141万人×6.7%)=84,600人(障害者数)×60%(生産年齢)=50,760人です。
滋賀県の求人案件は20人でした。

アットジーピーの求人が全てではありませんが、いかに障害者という母数に対して求人が少ないかという事がよくわかります。

このように、数字からでも分かるように、大都市以外の障害者の就職や転職は大変困難で、失敗しやすい現状が分かります。

この現状は、厳しいからやっぱり都会で働きましょうって事ではありません。地元での就職が非常に厳しい失敗しやすい現状だと言う確認です。

この事実は、これを読んでいるあなたの思っていた通りでしたか?
それとも、それ以上でしたか?

でも、もう1つ分かった事もあります。
それは、各地域の地元の求人も少数ですがあるという希望です。

就職や転職の可能性が全く無いわけではありません。
ですが、非常に困難で厳しく失敗しやすい現状は変わりません。

ここだいじ

  • 各地域の障害者の就職と転職は数字から見る限り現状はかなり厳しく失敗しやすい状況
  • しかし、希望はある

大都市以外に住む障害者の仕事の探し方

オフィスの机であたふたと捜し物をする女性のイラスト

障害者の仕事の探し方は、どこに住んでいても就活方法は同じです。ハローワーク、転職エージェント、直接応募の3つが主な方法になります。しかし、この3つの中に普通は見られない求人があります。

就労移行支援や障害者職業能力開発校を利用されている方は、訓練の過程もあるので、そこで相談をしてみた方が良いと思います。

ですが就労支援では人材の斡旋の認可が無ければ有料無料にかかわらず仕事の紹介は出来ないので、就職先を見つけるためには、ハローワークか障害者の転職エージェントを利用するのが良いです。

就労移行支援先が地元の企業との繋がりがある場合は、就労支援から話があると思うので良く聞いて進めてください。

ハローワークを利用する

ハローワークは地元ならではの案件が豊富なので、転職エージェントにはない障害者向けの求人を掘り出す可能性があります。
なので、ここは押さえておきましょう。

求人を出している企業の面接対策には相談は乗ってもらえませんが、質問などある場合は窓口の担当者が企業の担当者へ問い合わせてくれます。

障害者の就職・転職エージェントを利用する

障害者の転職エージェントは、普通では見られないクローズ案件をもっていることがあります。

クローズ案件とは、求人情報を公開していない案件の事です。

登録した会員だけに特別に渡す求人で、急ぎの物が多いですが、好条件の物がよく含まれています。(転職エージェントを利用すると公開されている求人とクローズ案件の両方を狙えます。)

あと、カウンセラーが必ずつくので、履歴書の書き方から、模擬面接企業ごとの情報などをもとにアドバイスをしてくれます。

遠隔地の場合は、電話やオンラインなども利用できます。

また、面接までの日程調整や入社できた後のフォローまで全て無料で行ってくれるので、ハローワーク(地元の企業の求人)を利用しながら障害者の転職エージェント(クローズ案件)も利用する形が良いと思います。

もし、面接当日に体調を崩したりして面接にけなくなった場合なども転職エージェントがしっかりリスケまで対応してくれます。

障害者の転職エージェントは、どのような時にも相談相手として伴走をしてくれるので、失敗しないための心強いパートナーです。

企業の募集にweb上から直接応募する

パソコンで捜し物をする女性

企業のホームページの求人からの直接応募は、あまりおすすめしません。
ホームページだけでは企業の求人の意図が良くわからないので、どのような人物像を探しているのか対策が出来ません。

また、エージェントの履歴書の添削や模擬面接もないので、ぶっつけ本番になります。
その後、書類選考が通過してからも、全て自分で日程調整をしなくてはなりません。

一番きついのは、相談する相手がいないという事です。

自分で企業を良く調べる事が出来て、面接に自信があり、全て自分で日程調整まで出来るのであれば挑戦してみるのもいいと思いますが、多くの方は失敗をしてしまいます。

地元と都会とでは、障害者の就職や転職先の求人数は変わりますが、就職や転職の手段はあまり変わりません。

以前は、おせっかいな転職エージェントを嫌う障害者も、人材を有料サービスで紹介する事を嫌う企業もありました。

しかし、今はどの職業も情報戦です。

人材採用の場合も、企業はいかに良い人を早く見つけるか時間が勝負です。
ぼーっとしていると良い人財はライバル会社にみんな持っていかれてしまいます。

一方、採用される障害者もいかに早く良い企業に応募できるかが勝負になります。
こちらもぼーっとしていると良い求人案件は、他の障害者に持っていかれ転職は失敗に終わります。

大都市以外では、障害者も企業も厳しい現状です。

要するに、企業も障害者も失敗しない転職を望むのであれば、転職エージェント抜きでは出来ない時代になったいう事です。

ここだいじ

  • 失敗しない就職や転職は、企業と障害者の両方に顔が利くエージェントを利用すること
  • クローズ案件を狙う

まとめ

地元の就職や転職で失敗しない方法は、ハローワークと並行して転職エージェントを利用するのが一番良い方法です。

障害者のエージェントですが、首都圏ではどこもはっきりっ言って大差ありません。
しかし、首都圏以外の就職や転職となると話は別です。

一番大切なのは、いくつ求人案件を持っているかという事になります。
全部ではありませんが、少し調べてみましたので参考にしてみてください。

『検索条件 地名:岩手県 職種:条件なし』

-アットジーピー-
岩手県の障害者の求人数

-dodaチャレンジ-
障害者の就職と転職ガイドー岩手県d

-ランスタッド-
障害者の就職と転職ー岩手県l

『検索条件 地名:鹿児島県 職種:条件なし』
-アットジーピー-

鹿児島の障害者の求人数

-dodaチャレンジ-
障害者の就職と転職ガイドー鹿児島d

-ランスタッド-
障害者の就職と転職ガイドー鹿児島l

結果は、アットジーピーが多いです。
さすが、障害者サポート実績No.1とwebに書かれているだけあって求人数が多いようです。

しかし、アットジーピーの求人数もすごく多いわけではなく、どのエージェントの求人数も少ないです。

この結果から解るように地元で就職や転職を失敗しない方法は、出来るだけ多くのエージェントを活用して条件の良い求人を沢山集めることがポイントになります。
地元で転職を成功させるのは情報通に慣れかで決まります。

最後になりますが、当メディアは障害のある人が地元で就職や転職に成功することを応援します。

ランスタッド公式サイト
https://www.randstad.co.jp/
『対応エリア:全国』外資系のグローバル企業です。精神保健福祉士が常駐しているカウンセリングが好評で、正社員・キャリアアップへの提案力があります。配慮のある環境でキャリアデザインをするのに最適です。

dodaチャレンジ公式サイト
https://doda.jp/challenge/
『対応エリア:全国』パーソルグループの特例子会社パーソルチャレンジが運営元です。自社が特例子会社だからこそ、障害のある人に寄り添った提案が出来ます。グループの保有する企業情報からの提案力はパワーがあります。

アットジーピー公式サイト
https://www.atgp.jp/
『対応エリア:全国』求人案件数が多く、業界では1-2位を競います。首都圏のみだけではなく地方の求人にも強くUターンやIターンで仕事を探す時に提案力があります。