ビジネスマナーは、社会人として働く場合1人1人が身につけておきたい最低限の行儀作法です。
それは、障害者であっても、健常者であっても変わりはありません。
障害者だから、ビジネスマナーは必要ないと言う事は無く、誰もが身につけるべきマナーなのです。
でも、どこの企業でも入社してからビジネスマナーについて講習があるかというと、新卒くらいしかやっていません。
中途で転職してきた人は、簡単なオリエンテーションはあっても、ビジネスマナーの講習まではありません。
そこで、当サイトでビジネスマナーって聞いたことあるけど、内容までは良く解らない。
でも、お金払ってまで講習行くのはなぁ。
と、言う人に現役の人事採用担当が障害者の就職や転職に必要な最低限のビジネスマナーを教えます。
最低限必要なビジネスマナー
障害者が企業の一員として働くのに最低限必要なビジネスマナーは5つあります。
その5つとは次の一覧になります。
ビジネスマナー
- お辞儀の仕方
- 服装
- 電話対応
- 言葉使い
- ホウレンソウ
以上の5つになります。
まだ他にも、名刺交換や席次だったりとビジネスマナーは沢山ありますが、今回は障害者が働くのに必要な最低限のビジネスマナーをピックアップしました。
それでは、早速次からは解説をしていきます。
お辞儀の仕方
重要度:3.5
挨拶は、基本スキルです。仕事でもすごく大事な事です。
障害者は営業のように外回りすることはないですが、来客者や上司もこの対象になります。しっかり覚えて使えるようにしておきましょう。
お辞儀の解説
お辞儀の種類は3種類に分けられます。
お辞儀の種類
- 通りすがり=会釈15度(お辞儀の角度)
- お辞儀 =敬礼30度
- 謝罪、お礼=最敬礼45度
お辞儀は立って正面を向いて行います。(車椅子を利用している人や下肢に障害がある人は難しい場合があります。その場合は出来る範囲で問題ありません。誠意は伝わります。)
服装
重要度:3.0
最近はドレスコードが変わってきて企業によって緩くなってきています。ですが、ビジネスだと言う事を頭に入れて服装を選びましょう。
自分は良いと思っていても廻りに不快な気持ちを与える服装は駄目です。これが出来ていないとコミュニケーションが取りにくくなり仕事も続きません。
服装の解説
ダメなこと
- 肌の露出が多い服装(お腹が出たりするのはだめです。)
- ボディピアス(女性の耳であればOK、男性はNG)ビーチサンダルやかかとが固定されない靴全てに清潔な服
- 見えるTATOO
他にも企業ごとに、ドレスコードの違いはありますが清潔な服装は絶対です。社会人として常識のある服装に気を付けましょう。
面接時の服装は男女ともにスーツが好ましいです。
男性のネクタイは最近は無くても良くなっていますが、明るめの色を付けるのが良いでしょう。
電話応対
重度度:4.5
だいたい電話応対のマニュアルはあるので心配はないのですが、それ以外の最低限のマナーを解説します。
これが結構難しいという方が多いです。
それは、取次だけでなく不在対応が入った時です。
不在の場合は伝言を預かるか確認します。
そのうえで必要な場合はメモを用意し5W3H で伝言を受けます。
不在時の電話応対の流れ
- STEP1電話を受ける○○○○株式会社の○○でございます
- STEP2対応する○○は席を外しております。
- STEP3用件を聞く(5W3H)○○様よりご連絡があったことをお伝えしますが、伝言はございますか。
- STEP4確認をする繰り返させて頂きます。
- STEP5電話を切る伝言は○○が承りました。
電話応対に必要な5W3H
5W
- いつ=when
- どこで=where
- だれが=who
- なぜ=why
- 何を=what
3H
- どのように=how
- どのくらい=how many
- いくら=how much
3Hが肝心です。
伝言の用件にあわせて、しっかりメモを取りましょう。
例えば、
「いつ」「どこで」「だれが」「なぜ」「何を」「どのように」した。
のように組み合わせて伝言を受けます。
社外向け言葉使い
重要度:3.5
普段使わない言葉なので使いにくいですが、仕事では必要なマナーです。しっかりと頭に入れておくようにしましょう。
社外向け言葉遣い
- 申し訳ありません・恐れ入ります
- かしこまりました・承知しました
- 存じません
- 申し伝えます
- 伺います
- いかがなさいますか?
- お世話になっております
自称-他称の例
- わたくし、自分-◯◯様、あなた様
- 弊社、当社、小社、私ども-御社、貴社
- おうかがいする、お訪ねする-お越しになる、ご来社する
- 考え、私見-ご意見、ご意向
ホウレンソウ
重要度:5.0(MAX)
ホウレンソウはビジネスマナーで一番大事なことです。
何をするのにも社会人としての最低限の常識です。
必ず身に着けるようにしましょう。
ホウレンソウは報告・連絡・相談です。
特に上司へのホウレンソウは必ず行いましょう。
このビジネスマナーは最低限必須です。
ホウ(報告) | 状況を説明し、伝える。内容は端的に結論から、続いて経緯や意見を簡潔に話し、必要があれば指示を仰ぎましょう。 |
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レン(連絡) | 業務連絡は早くコマ目に取る。予定を確認したり、同僚との情報共有も重要な連絡事項のうちです。 |
ソウ(相談) | 問題があるときや、自分だけでは判断しかねることがあれば早く相談をしましょう。遅くなると業務に支障が出ます。 |
まとめ
如何でしたでしょうか。
障害者に必要な最低限のビジネスマナーを解説しました。
でも、これはほんの一部で最低限必要なビジネスマナーだけです。
このビジネスマナーだけは、日系企業でも外資系企業でも、公務員でも変わりはありません。
社会人として最低限の行儀作法です。
ビジネスマナーが不十分だと、今は問題が無くても仕事を進める上で、やがてとてもやりにくくなっていきます。
なので、社会人として障害者の雇用枠で働いている方で、ビジネスマナーについて不安がある方は、有料になりますが早めに講習を受けることをおすすめします。
働いている企業の人事に相談をすれば、会社で利用している講師や講習を教えてくれると思います。
また、まだ今から働こうと思っている障害者で「ビジネスマナーって良く解らない」とか、「もっと知るべき」だなと思う方は、お近くの就労移行支援を利用するとカリキュラムに含まれているので利用することをお勧めします。
就労移行支援については、こちらの記事に詳しく書かれています。
ご自宅からお近くで、自分にぴったりあった就労移行支援が見つかるので、是非お読みください。