
物質関連障害の人が仕事を探して就職をする一番良い方法を解説します。
医師から、以下の10の中からいずれかに該当する診断があり、精神障害者保健福祉手帳を取得している人、または取得予定の人が対象です。
- 物質中毒
- 物質離脱
- 物質乱用
- 物質依存症
- 物質使用障害
- 物質誘発性睡眠障害
- 物質誘発性気分障害
- 物質誘発性不安障害
- 物質誘発性精神病性障害
- 物質誘発性性機能障害
物質関連障害の人の就職におすすめする方法
方法は2つあります。
1つは、人財紹介サービスを利用します。
もう1つは、就労移行支援を利用します。
この2つの違いは、直ぐ働く事が出来るか、準備が必要かで変わります。
直ぐ働き出せる場合は人財紹介サービスを利用して、準備が必要な場合は就労移行支援を利用します。
就労移行支援を利用する人はここから記事下部にジャンプできます。
➡項目:就労移行支援について
人財紹介サービスについて
人財紹介サービスは、TVコマーシャルでも目にすることがあると思いますが、実際多くのサービスが存在します。
ですが、どこを利用しても同じではありません。
利用したサービスによって結果が変わります。
今回利用する人財紹介サービスは障害のある人に特化した専門を利用します。
障害のある人は、合理的配慮のある環境で仕事をすることが選べます。
その求人を提案出来るところは、専門の人財紹介サービスでないと出来ないからです。
では、どのようなサービスがあるのか見ていきましょう。
人財紹介サービスの内容
人財紹介サービスを利用して仕事を探すのと利用しないで探すのでは大きな差が出ます。
利用した内定率は約80%で、利用しない場合は約3%とも言われています。
それだけ障害のある人に合っている環境の仕事を自分1人で探すのが大変だと言うことです。
1人で探すとなると、ハローワークやwebなどで探す様になりますが、求人を1つずつ見ていくだけでも時間が掛かります。
ましてや、その中から自分にぴったり合っている仕事と環境を探し出すのは至難の業です。
しかも、本当にその情報が間違いない保証はありません。
入社後にホワイトで無いと解ったら。。。
考えるだけで恐ろしいです。でも、人財紹介サービスを使えば、そんな心配も無く仕事を探す事が出来るんです。
そんな人財紹介サービスでは、いったい何が出来るのか解説します。出来る事は、基本この10項目になります。
- カウンセリング
- 求人の提案
- 応募書類の添削
- 応募代行(推薦状)
- 面接日程調整
- 模擬面接
- 面接後の推薦
- 内定
- 条件交渉
- 入社後のサポート
では1つずつ見ていきましょう。
1.カウンセリング
カウンセリングは、障害特性とスキルやキャリア、希望条件などをヒアリングして一番良い働き方を提案したり、希望の条件と求人をマッチさせるために行います。
人材紹介会社は、企業から有料で人財紹介を引き受けているので、企業のニーズを良く理解しています。
その情報を元に、あなたのカウンセリング結果を照合します。
これをすることで、ハローワークや就職・転職サイトで中々見つからなかったあなたにぴったり合っている求人が見つかる様になります。
2.求人の提案
カウンセリング結果に合わせて求人の提案をします。
その場で直ぐにあれば、いくつでも紹介をしてくれます。
その場では無くても、後からでも希望に合っていそうな求人があればメールで追加して紹介をしてくれます。
また、運が良ければ出てきたばかりで他の誰も見ていない求人を提案してくれる場合もあります。これは超幸運で、競争率が低いのでお宝求人です。
このように、人材紹介会社の求人は的を得た物ばかりなのですが、中でも良いサービスは疑問や質問が何でも出来る所です。
質問などをして、その場で人材紹介会社が解らない場合は、企業の採用担当に直接電話で問い合わせをしてくれます。
人材紹介会社も企業も仕事が早いので、とても便利に利用が出来ます。
3.応募書類の添削
応募する求人が決まれば、履歴書と職務経歴書などの応募書類を作成します。
この応募書類は、仕事探しの中でとても重要で、これが上手くいかないと何も始まりません。
なので、人材紹介会社は隅から隅までしっかりチェックをし、書類選考で落ちないように添削をします。
4.応募代行(推薦状)
応募書類が出来たら、送付は人材紹介会社が代行してくれます。
このとき大事なのが一緒に送る推薦状です。
この推薦状の効果は大きく、応募書類のフォローだけで無く、企業の担当者は人材紹介会社の面接結果を企業に提案していると認識しています。
つまり、人材紹介会社の推薦をとても信頼しているのです。
5.面接日程調整
書類選考が通過したら、次は面接です。
この面接日程を調整するのも、人材紹介会社が全て代行してくれます。
ハローワークや就職・転職サイトでは企業の採用担当者とあなたが直接調整をする必要が有ります。
これって、そのメールまで書き方などをチェックされているようで緊張してストレスになりますが、人材紹介会社を利用している場合は、そのような事は考えなくても良いのでストレスにもなりません。
6.模擬面接
面接日が決まったら、次は面接対策です。
企業ごと、面接官によって聞くことは違いますが、面接官が変わっても企業自体で聞くようにしていることやマニュアルがある企業もあります。
人材紹介会社は、多くの人を企業に紹介して、その都度何を聞かれたかデータを取って採用面接を研究しています。
また、面接の基本を熟知しているので、模擬面接を通してあなたの面接を査定します。
そして出来ていないところや足りない所を修正して完璧に近づけます。
服装や持ち物のチェックから、受付の仕方、入室から椅子の座り方、退出まで対策をします。
7.面接後の推薦
面接が終わったら、あなたは即人材紹介会社に報告をします。
すると人材紹介会社は企業の担当者に電話を入れて今日の面接の様子をうかがいます。
そこで、悩んでいるようであれば人材紹介会社は、採用にそっと背中を押すフォローをします。
実は、これが凄く効果があるんです。
私もそうですが、悩んでいると言うことは合格もあると言うことです。
そこで、そっと背中を押されると、採用に傾くんです。
8.内定
無事に内定が出たら、オファーになります。
このオファーは、連絡が人材紹介会社に来るので、オファーの日程を人材紹介会社が調整します。
オファーは、採用条件や入社に必要な書類の説明などをするのですが、説明は受けてもそこで返事はしません。
それは、まだ人材紹介会社に依頼する仕事が残っているからです。
9.条件交渉
オファーが出て採用条件が企業から出てきたら、人材紹介会社の出番です。
採用条件を交渉します。
多くは、年収アップの交渉です。
年収は、一度決まってしまうとそのベースを大幅に引き上げるのはとても難しいです。
なので、条件が交渉出来るときにできる限り上げておく方が良いです。
日本人の多くは交渉しないで、提示された物を受け入れがちですが、条件交渉は何も悪いことではありません。
交渉したことで、内定が散り消されるような事はありません。
10.入社後のサポート
無事、入社出来たら終わりではありません。
入社後のフォローも担当します。
条件が違うなどがあった場合は、人材紹介会社が対応するので報告をしましょう。
また、入社後に一緒に働く人とのコミュニケーション等の問題も自分で解決するのでは無く人材紹介会社を頼りに出来ます。
万が一、退職を選ぶような事になっても、退職手続きから次の転職先までサポートをします。
利用が向いている人
利用が向いている人は、こんな人fです。
- 社会人経験がある
- ビジネスベーシックマナーは一通り出来る
- 物質関連障害が安定している
- 主治医から就業許可が出ている
ちなみに、人材紹介会社の利用は全て無料です。
どうして無料で出来るのかというと、紹介した企業から紹介料が人材紹介会社に入るからです。
紹介料は、年俸の30%が相場です。ただし、半年以内に退職すると期間によって返金が出るように契約内容がなっていることが多いので、退職されないように最初から、希望にぴったり合っている求人を提案するので利用者の満足度が高いのです。
物質関連障害の人の人材紹介会社の利用まとめ
物質関連障害の人が仕事探しで利用する人材紹介会社について解説してきました。
ここで「大体わかった、自分に合う人材紹介会社を探してみよう。」と思う人は、こちらの記事『7つの障害者の転職エージェントとサイトを比較評価したおすすめランキング』から探せます。
就労移行支援について
就労移行支援は、全国に沢山あります。
その数、3500以上になります。
この中には、大手もあれば地域未着の小規模の事業所もあります。
当メディアに、「大規模と小規模どちらの就労移行支援が良いの?」かと質問が来ます。
答えは、どちらもメリット・デメリットがあり、それは利用する人によっても変わるので、自分が目的としている就労には、どの就労移行支援のプログラムが合っているか見学をして良く見極める必要があります。
また、小規模同士で比べるような場合は、大規模事業所のやり方と3ヶ所で比べることも必要です。
大規模事業所の良いところは、多くの情報が集まるので効率よく一番良いプログラムや求められるサービスを構築することが出来る事です。
このような理由から、就労移行支援を決める時は大手の大規模事業所は、取りあえず見学をしておきましょう。
それでは就労移行支援が出来る事を見ていきます。
就労移行支援の内容
就労移行支援は仕事を始めるのに不安があり、まだ準備が必要な人が利用するのに良いところで、ここで何が出来るのか解説します。
就労移行支援の出来ることは3つあります。
- トレーニング
- 就活支援
- 定着支援
トレーニング内容
トレーニングは、ひとり一人に合わせてカリキュラムを作ります。
Excelなどのパソコンスキルや、ホウレンソウなどの基本的なビジネスマナーなど仕事に必要なスキルから、自分で体調を管理する方法やコミュニケーションの取り方などまで、社会人として仕事をするのに必要な基本をトレーニングします。
就活支援
就活支援は、企業で行うインターンの応募や、興味のある業界の企業研究などに最新の情報を提供し、必要であればインターン実施を企業に提案します。
また、積極的に企業を招待した見学会を開き、就労移行支援に通所している人たちのPRに務めます。
定着支援
入社後は、今までも6ヶ月の定着支援として定期的な面談を本人と上司と行っていますが、2018年4月からは新しく別に『就労定着支援』の制度が出来て最長3年利用が出来ます。
物質関連障害が心配でも、定期的に就労移行支援のスタッフが面談で状況を確認するので、必要に応じて上司に話をして改善できるような環境を維持します。
就労移行支援の利用が向いている物質関連障害の人
物質関連障害の人で就労移行支援が向いている人はこんな人です。
- 社会人経験がない、又は少ない
- 退職してからの期間が半年以上
- ビジネスマナーに自信が無い
- パソコンスキルが無い
- 体調管理が出来ない
- 物質関連障害の定期通院をしている
就労移行支援の利用は0円から9,300円で殆どの人が利用出来ます。
精神障害者保健福祉手帳は必要ありません。
お住まいの行政窓口で障害福祉サービス受給者証を発行してもらって事業者と利用手続きをします。
物質関連障害の人の就労移行支援の利用まとめ
物質関連障害の人が働く準備をするための就労移行支援について解説してきました。
ここで「大体わかった、自分に合う人材紹介会社を探してみよう。」と思う人は、こちらの記事『【就労移行支援一押しランキング10選】あなたにピッタリが見つかる』から探せます。
まとめ
物質関連障害の人が就職するために仕事を探す一番良い方法を解説しました。
働く準備が出来ている人は、『人材紹介会社』を利用すると自分に一番合っている仕事を早く見つけることが出来ます。
働く準備が必要な人は、『就労移行支援』から始めるのが良いでしょう。
ただし、就労移行支援では働く準備は出来ても仕事を紹介していない所もあるので、人材紹介会社とセットで利用するのが良いですよ。
また、人材紹介会社も就労移行支援も数多くあります。
焦っていい加減に決めないように、しっかり紹介記事を読んだり見学をしてから利用をするところを決めましょう。