木の階段を上るサラリーマン

障害者枠の収入はいくらくらい?
障害者枠でも1000万円超えの高収入は可能?

これから障害者枠で働こうとしている方や、現在働いている方の参考になるように障害者枠の収入について給料と年収を厚生労働省の「障害者雇用実態調査」と公開されている求人を調査しました。

就職や転職する時の目安や、現在の収入が適切なのか確認する等の参考にしてください。

障害者枠の平均収入

厚生労働省の「障害者雇用実態調査」を基に障害者の平均収入を算出しました。

●平均年収:1,752,000円
●平均給料:   146,000円

障がい別平均給料

平均給料 平均年収
身体障害 215,000円 2,580,000円
知的障害 117,000円 1,404,000円
精神障害 125,000円 1,500,000円
発達障害 127,000円 1,524,000円

*ボーナス、障害基礎年金・障害厚生年金は含まれていません。

データ基:厚生労働省

身体障害の平均給料の内訳

平均は、215,000円でしたが、働き方別の賃金の内訳は以下のようになります。

-週所定労働時間別賃金-

  • 通常(30 時間以上):248,000円
  • 20 時間以上 30 時間未満:86,000円
  • 20 時間未満:67,000円

知的障害の平均給料の内訳

平均は、117,000円でしたが、働き方別の賃金の内訳は以下のようになります。

-週所定労働時間別賃金-

  • 通常(30 時間以上):137,000円
  • 20 時間以上 30 時間未満:82,000円
  • 20 時間未満:51,000円

精神障害の平均給料の内訳

平均は、125,000円でしたが、働き方別の賃金の内訳は以下のようになります。

-週所定労働時間別賃金-

  • 通常(30 時間以上):189,000円
  • 20 時間以上 30 時間未満:74,000円
  • 20 時間未満:51,000円

発達障害の平均給料の内訳

平均は、127,000円でしたが、働き方別の賃金の内訳は以下のようになります。

-週所定労働時間別賃金-

  • 通常(30 時間以上): 164,000千円
  • 20 時間以上 30 時間未満:76,000千円
  • 20 時間未満:48,000円

障害者枠の各年収と働き方

障害者枠の年収について実際の求人から調査しました。

調べ方は、エージェントの『ランスタッド』・『dodaチャレンジ』・『アットジーピー』の公開されている求人からです。

このエージェントの理由この3つのエージェントは、他のエージェントと違い全国の求人の採用条件が確認できる事と、求人案件が多くて障害者から評判の良いベスト3だからです。

評判については、こちらの記事にまとめてあります。

【総合案内】7つの障がい者におすすめの転職エージェント&求人サイト >

障害者枠年収100万円台

障害者枠の年収100万円台の仕事の例です。週20時間の短時間勤務1日4時間の勤務からです。

職種 軽作業・清掃・その他作業
雇用形態 パート・アルバイト
週20時間ー40時間
給料 70,000円ー160,000円
ボーナス無し
年収 840,000円ー1,900,000円

年収100万円台は、給料も低く年収も少ないです。ですが週20時間から働けるので、体力に不安がある人や、様子を見ながら働きだしたい方にはぴったりです。

同じような働き方が出来る正社員の求人に特例子会社があります。気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。

【特集】特例子会社に就職!徹底解説ここを読めば全て解る >

社会保険の扶養でいる障害者の年収

被保険者の収入で生活が出来ていることが条件ですが、対象になる障害者(障害厚生年金を受け取れる程度)の年収が180万円未満までは認定対象者として被扶養者になります。判断は各保険組合になるので問い合わせが必要です。

例えば、親のお金で生計を維持していて、子供が障害者で年収180万円未満であれば被扶養者になるので、親の保険に入っていれます。夫婦の場合もこれに当てはまります。

障害者の所得税が非課税になる年収

年末調整の給与支払い報告書に障害者であることを記載し、前年中の所得合計が125万円以下か、給与年収が204万4千円未満であれば非課税になります。ただし、副業などの収入が別にある場合は給与年収が非課税未満でも合計所得125万円をこえて非課税にならない場合もあります。

年収180万円未満の仕事の相談をする >

障害者枠年収200万円台

障害者枠の200万円台の仕事の例です。雇用形態が正社員・契約社員・パート・アルバイトからになります。安定して長く務められる正社員が良いです。また、年収200万円代になると少額ですがボーナス有りも出てきます。

職種 一般事務・営業事務
雇用形態 正社員
週20時間ー40時間
給料 136,200円ー163,200円
ボーナス有り
年収 2,000,000円ー2,200,000円
職種 一般事務・営業事務・物流事務
雇用形態 契約社員
週40時間
給料 165,648円ー178,640円
ボーナス有り
年収 1,980,000円ー2,200,000円
職種 一般事務・営業事務
雇用形態 パート・アルバイト
フルタイム
給料 154,000円ー182,000円
ボーナス無し
年収 1,840,000円ー2,180,000円

年収200万円台は、年収としては高くはありませんが時短勤務や職種への配慮があるためなので働くことに不安が残っている人や定期通院をしながら働く人に向いています。年収200万円台になると、社会保険は自分ではいることになります。また給与年収の非課税は204万4千円未満までは適用されます。(他の収入がないことが条件)

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障害者枠年収300万円台

障害者枠の300万円台の仕事の例です。障害者雇用枠の求人の中で400万円台と共に求人案件数が多いです。雇用形態は正社員・契約社員・嘱託社員で、多くの雇用形態でボーナスがあるようになっています。

職種 一般事務・営業事務・財務・経理
雇用形態 契約社員
給料 175,000円ー200,000円
ボーナス有り
年収 2,800,000円ー3,200,000円
職種 一般事務・営業事務・受付・秘書
雇用形態 正社員
給料 230,000円ー390,000円
ボーナス有り
年収 3,000,000円ー5,000,000円
職種 一般事務・営業事務
雇用形態 嘱託社員
給料 216,000円ー258,000円
ボーナス有り
年収 2,600,000円ー3,100,000円

年収300万円台は、国税庁で出した平均給与461万円からみるとまだまだ低いです。これを男女別に比べてみると男性567万円、女性280万円なので、女性から見た場合一般の収入に近くなっています。ですが、200万円代の働き方と比べてフルタイムになっています。給料や年収が上がると勤務時間の調整や体調管理が出来なくなってきます。

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障害者枠年収400万円台

障害者枠の400万円台の仕事の例です。障害者雇用枠の求人の中で300万円台と共に求人案件数が多いです。雇用形態は殆どが正社員で、ボーナスは年2回支給される傾向です。

職種 オープンポジション
雇用形態 正社員
給料 235,000円ー285,000円
ボーナス有り
年収 3,500,000円ー4,300,000円
職種 一般事務・営業事務
雇用形態 正社員
フレックス制度有り
給料 291,666円ー375,000円
ボーナス有り
年収 3,500,000円ー4,500,000円
職種 一般事務・web制作
雇用形態 正社員
給料 200,000円ー250,000円
ボーナス有り
年収 3,500,000円ー4,500,000円

年収400万円台は、国税庁で出した平均給与に近いです。求人は正社員が目立ちます。フレックスやフルリモートの制度も多くあり専門職もちらほらあります。また、年収の枠が300万台から700万円台までと幅が大きくなってきます。今は400万円代の年収でも、頑張り方次第では高収入を目指せます。

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障害者枠高収入の年収500万円台以上

障害者枠の500万円台以上の仕事の例です。4-5年前まではあまり求人も多くなかったのですが、現在は400万円台の次に多くなっています。

職種 財務・経理マネージャー
雇用形態 正社員
給料 400,000円ー800,000円
ボーナス有り
年収 5,200,000円ー10,400,000円
職種 プロジェクトマネージャー
雇用形態 正社員
フレックス制度有り
給料 600,000円ー750,000円
業績連動賞与制度あり
年収 7,200,000円ー9,000,000円
職種 UXデザイナー
雇用形態 正社員
給料 530,000円ー800,000円
ボーナス有り
年収 6,360,000円ー9,600,000円

年収500万円台以上になると、マネージャ職などの管理職や専門職の求人が目立ちます。年収の幅も500万円以上有る場合もあります。ボーナスは基本有りますが業績により連動することもあります。

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障害者枠高収入の年収1000万円台以上

障害者枠の1000万円台以上の仕事の例です。1000万円を超える仕事はさすがに少なくなってきますがあります。あとこれは他の年収でも言えることですが。これは公開されている求人から抽出しているので、非公開の求人を入れれば1000万円台以上の求人はもっと多いでしょう。

職種 経営管理責任者
雇用形態 正社員
給料 425,000円ー995,000円
ボーナス有り
年収 6,000,000円ー14,000,000円
職種 人事マネージャー
雇用形態 正社員
給料 425,000円ー850,000円
ボーナスあり
年収 6,000,000円ー12,000,000円

年収1000万円台以上は、総合職、専門職の中でも管理責任者、マネージャー職が殆どです。それと、月給は基本給に管理職手当が加算されています。200万円台から、いきなり1000万円台以上に転職は出来ませんが、努力すれば可能だという事実です。以前は、障害者雇用枠の給料は低く年収は何年たっても変わらないと言う現実がありましたが、今では1000万円台以上でも求人があります。

年収1000万円台以上の仕事の相談をする >

障害者枠の国家公務員の年収

障害者枠の国家公務員の給料(初任給)と手当についてです。

国家公務員の給料(初任給)

2019年4月1日採用の給料(基本給)

行政職(一)1級5号俸 147,100円


この金額は基本であって、前職などの経歴によって増額されます。

国家公務員の手当

扶養手当 扶養親族のある者に、子月額10,000円等
地域手当 民間賃金水準の高い地域に勤務する者等に、最高で俸給等の20%(東京都特別区の場合)2
住居手当 賃貸のアパート等に住み、家賃を支払っている者等に、月額最高27,000円
通勤手当 交通機関を利用している者等に、定期券相当額(1個月当たり最高55,000円)等
期末手当・勤勉手当 1年間に俸給等の約4.4月分(ボーナス)
※勤務時間は原則として1日7時間45分

国家公務員の年収

扶養手当や、地域手当などの不確定要素を入れないで、給料とボーナスで計算しました。

国家公務員のボーナスは、期末手当と勤勉手当と言い、1年間に給料の4.4ヶ月分出ます。
4.4ヶ月は大手企業にすると普通ですが中小企業にすると多いです。

147,100円(給料)×12ヶ月)+(147,100円×4.4ヶ月)=2,412,440円

  • 1年目の給料は合計で1,765,200円です。
  • ボーナスは、647,240円になりました。

国家公務員の手当を抜いた年収(初年度)は、2,412,440円です。

-備考-
ボーナスは1年で4.4ヶ月分出るとなっていますが、初年度は入社月によって減額されます。
4.4ヶ月分全て支給されるのは、翌年からになります。

資料:人事院公式サイト
https://www.jinji.go.jp/

障害者が高収入に転職

障害者が高収入に転職する方法が、特別に有るわけではありません。一段飛びに駆け上がることは難しいですが、今の仕事をベースに順番に高収入に近づけていくことは可能です。

例えば200万円台から300万円台にあげて、次は400万円台とあげていきます。実際に私は200万円台から600万円台まで転職を繰り返して年収をあげました。転職の期間ですが1回ずつ2年くらいは空けた方が良いです。

10年前は障害者が高収入と言われるハイクラスの仕事は、ほぼありませんでした。なので、障害があっても隠して仕事をしていました。ですが、現在は障害への理解が進んで障害があっても配慮が有る環境で仕事が出来るようになりました。

なので、障害者でも高収入のハイクラスの仕事が可能になりました。
そこで、私が200万円台から利用していたサービスを紹介します。一歩一歩高収入に近づく参考にしてください。

年収100万円台から200万円台の仕事の相談

年収100万円台から200万円台の仕事の相談はアットジーピーがおすすめです。アットジーピーは、業界ではパイオニア的存在で障害者の求人が少ない時代から1つの仕事から仕事を切り出して障害への配慮が有る仕事を作るところから関わってきています。なので、現在も他社には無い企業の時短勤務や障害に理解がある働き方が出来る求人が多くあります。これから、障害者として働き出す方や働くことに不安がある方はアットジーピーに相談をしてみると良いですよ。

アットジーピー公式サイト
https://www.atgp.jp/

年収300万円台の仕事の相談

年収300万円台の仕事の相談は、エージェント・サーナがおすすめです。エージェント・サーナは、29年間のサポート実績がある業界最古参です。求人は全て非公開で一人一人に合った提案とサポートが好評です。公式サイトには成功体験もたくさん公開されているので、それも参考になります。また、面談から内定までが利用者の60%が2ヶ月以内というスピード感もおすすめの理由です。

エージェント・サーナ公式
https://www.agent-sana.com/

年収400万円台の仕事の相談

年収400万円台の仕事の相談は、dodaチャレンジがおすすめです。dodaチャレンジは、求人数が業界で一番多く公開していて非公開はその3倍4倍とも言われています。実際、私が利用したときは、他社より多く5社提案をしてくれました。メール連絡の対応も早く模擬面接などの対策も丁寧で一番好感を持てました。沢山の大手企業の中から選ぶのに最適です。

dodaチャレンジ公式サイト
https://doda.jp/challenge/

年収500万円台以上の仕事の相談

年収500万円台以上の仕事の相談は、ランスタッドがおすすめです。ランスタッドは世界第2位の規模の外資系の総合人材サービスをしている企業で日本国内に91ヵ所の拠点があります。障害者法定雇用率が2.0%に上がる2013年頃から企業のニーズに合わせて障害者の転職サポートを始めましたが、もともと専門職、ハイキャリアのサポートを専門にしていたので、今も障害への配慮が有れば活躍できる人を企業に紹介しています。なので、年収が高いハイキャリアや高収入の仕事の相談にぴったりです。

ランスタッド公式サイト
https://www.randstad.co.jp/

年収1000万円台以上の仕事の相談

年収1000万円台以上の仕事の相談は、さすがに求人案件数が少なくなるので、おすすめは今まで紹介してきた「アットジーピー」「エージェント・サーナ」「dodaチャレンジ」「ランスタッド」全てに相談をしてください。

200万円台でおすすめしたので1000万円台の相談は出来ないわけではありません。どこにでも年収に合わせた相談は可能です。各年収でおすすめしたサービスは、私が利用した体験を元に紹介しています。

ランスタッド公式サイト >
dodaチャレンジ公式サイト >
エージェント・サーナ >
アットジーピー >

最後に

如何でしたでしょうか。障害者の収入について厚生労働省の「障害者雇用実態調査」と一般に公開されている求人を調査しました。

障害への配慮を考えた年収100万円台と200万円台の働き方。

少し障害者として働くことになれてきてボーナスも条件によっては出るフルタイムの年収300万円台の働き方。

国税庁で出した平均給与461万円に一番近い年収400万円台の働き方。

マネージャー職や専門職の年収500万円台以上の働き方。

総合職、専門職の管理責任者、マネージャー職以上の年収1000万円以上の働き方。

このように、障害を配慮した働き方も収入重視の働き方も、どちらも可能です。また、現在の年収が100万円台だとしても少しずつ1000万円台に向けてステップアップも出来ます。

ただし、ステップアップするためには計画的に進めなくては成功しません。その為には、ここで紹介した相談先をご利用ください。

相談無くして成功はしません。
ステップアップ頑張ってください。応援しています。

障害者枠の各年収と働き方にもどる >

その他に、障がい別や年代別、地域別などの相談は、こちらをご利用ください。
【総合案内】7つの障がい者におすすめの転職エージェント&求人サイト >

<この記事資料>
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05390.html

<求人データ基>
ランスタッド
https://www.randstad.co.jp/

dodaチャレンジ
https://doda.jp/challenge/

アットジーピー
https://www.atgp.jp/