
気分障害の人が就労移行支援を利用する前に、見学するべき事業所を元利用者と企業の採用担当から話を聴きました。
元利用者はN氏です。
企業からは、N氏を採用した当メディアのアドバイザーKです。
今から、就労移行支援の利用を考えている気分障害の人は、この記事を参考に見学をすると自分が利用するべき事業所が解ります。

案内は、アドバイザーMが務めます。
気分障害の人が就労移行支援を利用する理由

元利用者のNさんと、採用したアドバイザーKから話を伺います。
最初は、Nさんお願いします。

Nさんは、どのようなきっかけで就労移行支援を利用しようと思ったのですか?

家族から利用してみたらどうかと言われました。

就労移行支援は、知っていましたか?

前職を気分障害が原因で退職後にハローワークで聴いてはいました。

今回、利用しようと思った理由は何でしょうか?

前職を退職して1年が経った事もありますが、主治医からも仕事を始めても良いと言われたからです。

利用する就労移行支援はどのように決めましたか?

就労移行支援という名前は聞いてネットでも調べてみました。そこで見学が出来る事を知ったので、まず見学をしてみようと思い見学から始めました。

見学して、どうでしたか。

その時は、特に必要性を感じませんでした。

どうしてでしょうか?

社会人として仕事をしてきた私にとって必要性を感じなかったからです。

何が必要無いと思ったのでしょうか。

見学の時の説明でコミュニケーションスキルやビジネスマナーなどの話がありましたが、私は既に出来ていると自負していたので必要ないと思いました。

でも、利用したのですよね。どうしてですか。

2つめの就労移行支援の事業所を見学した時です。自分の障害特性を知り、説明できることで合理的配慮が有る仕事に繋がる話を聴き、以前の私には無かった知識だと解ったからです。しかもそれは、今の私には必ず必要な事とも解りました。

それで、利用する事にしたのですね。

はい、そうです。でも、利用中は何度も辞めようかと思いました。

必要だと思って利用を始めたのに、どうしてですか?

その他のカリキュラムが私には合っていなかったのです。

えっ?何が合っていなかったのですか?

私は、自分に必要な障害特性の理解と説明出来る様になり、合理的配慮のある仕事に就く事だけを考えていましたが、カリキュラムはそれだけではありません。パソコンスキルやビジネスマナー等のカリキュラムもあり、知識のある私には退屈でした。

カリキュラムが良くなかったことですか?

いえ、カリキュラム自体は何も問題ありません。私が会わなかっただけです。

どうしたら良かったと思いますか。

利用する就労移行支援を決めてから解ったのですが、事業所ごとにカリキュラムやプログラムの違いがあり、自分で利用したいプログラムを選んで利用が出来るようなところもある事を知りました。

それを知ってどのように思いましたか。

もっと、就労移行支援の事業所を見学して良く考えてから決めれば良かったと思います。

後悔していますか?

結果、就職は出来たので後悔はしていませんが、これから利用を考えている人は、私のようにならないように良く見学をして一番自分に合っていると思ったところを利用して欲しいと思います。

なるほど、そこまで見学にこだわる必要があるのですね。

はい、そうです。途中で嫌になって辞めてしまうことが一番自分にマイナスになります。そうならないで欲しいと思うからです。

Nさんは、合理的配慮のある仕事に就職するために就労移行支援は必要ですが、見学をして自分に合っている所を探さないと後悔をすると言うことを伝えたい言う事ですね。

はい、私は幸い就職に繋がりましたが、途中て嫌になって辞めてしまう事も考えられます。
これから就労移行支援を選ぶ人は、適当に見学するだけでなく。本当に自分に必要な就労移行支援かしっかり見極める必要があります。

そうですね。せっかく利用するのですからしっかり見学はしないと行けませんね。Nさんから、見学時に確認するポイントがあったら教えて頂けますか?

はい、解りました。ポイントについては、この後で説明させて頂きます。

次は、Kに聞きます。Nさんを採用したポイントを教えて下さい。

はい、色々ありますが一番大事なポイントがクリアになりました。

それは、何ですか?

はい、働く姿が見えたからです。

どう言うことですか?

採用面接で、自分の障害について説明がキッチリ出来て必要な配慮が本人から明確に聞くことが出来たので、企業として対応できる範囲が明確になり、採用できると判断が出来たからです。

なるほど、採用ポイントはそこなのですね。

はい、私達企業側からすると配慮することが明確であれば対応できますが、それが解らないとやりようが無くて困ってしまいます。
そうなると、採用は難しいと判断するしかありません。

Nさんは、就労移行支援のトレーニングで自分の障害特性をしっかり説明が出来て伝えられるようになっていたと言う事ですね。

はい、就労移行支援を利用した人は、そこがしっかり出来ている人が多いです。

それであれば採用しやすいですよね。
気分障害の人が就労移行支援の利用でプラスになること

気分障害の人が就労移行支援を利用してプラスになったことを伺った話からまとめました。
- 自分の障害特性を知る
- 障害への対策と周囲への伝え方を覚える
- コミュニケーションスキル
- ビジネスマナースキル
- パソコンスキル

結構ありますね。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
自分の障害特性を知る
周りの人に障害を理解して貰うためには、まず自分で知る必要があります。
気分障害と言っても、大きく2つに分かれます。
DSM-5では、以前は気分障害とされていた『うつ病』と『双極性障害』は別けられました。
※DSM-5:精神障害の診断と統計マニュアルは、精神障害の分類のための共通言語と標準的な基準を提示するものであり、アメリカ精神医学会によって出版された書籍です。
『気分障害の種類』
-うつ病-
うつ病の症状とは,ほぼ 1 日中の気分の落ち込みだけでなく,楽しいはずのことが楽しめなくなったり,自分に無価値感を抱いたり,過剰あるいは不適切な罪悪感をもったりしてしまいます。-双極性障害-
双極性障害は、躁とうつの状態が交互に起こり、繰り返される疾患です。引用元: ひだまりこころクリニック
障害特性は、ひとり一人によって違いがあるので、就労移行支援では個性と捉えてひとり一人が理解できる様にします。
障害への対策と周囲への伝え方を覚える
自分の障害について理解が出来たら、今度は周りの人に伝える方法を覚えます。
これが出来ると、障害への理解が進み合理的配慮を受けることが出来ます。
具体的には、方法は口頭でも伝えることは出来ますが、一番良いのは『障害特性』『対処方法』『苦手なこと』『得意なこと』等を書いた取扱説明書やナビゲーションブックを作るのが効果的です。
この作り方は、就労移行支援で行います。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションについては、障害特性から来る問題は合理的配慮として適切に扱われますが、体調の良い時は無理のない範囲でコミュニケーションを取るようにする必要があります。
普段から、基本となる『挨拶』などから積極的に行う心がけが必要です。
就労移行支援では、指導員がひとり一人に合わせて無理が無いように卒業までに自然に行えるように指導します。
ビジネスマナースキル
障害に関係なく、ビジネスマナーは社会人として仕事を進める為に必要なスキルです。
普段から出来ていると思っている人も抜けていたり出来なかったりすることもあリます。
就労移行支援では就職後に困らないように、ビジネスマナーが出来ているところと、出来ていないところを明確にして、事業所への通所を通して学び身につけます。
パソコンスキル
パソコンは、コミュニケーションツールとしてメールやオンラインで使用することが増えています。
また、商品の管理や集計、勤怠の管理など、あらゆる職業と職種で利用されています。
MOSや、サーティファイのような資格までは必要ありませんが、文字や数字を入力したり、メールを操作するような基礎は必要になります。
就労移行支援では、通所することを通してパソコンスキルの基礎を、ひとり一人に合わせて学ぶことが出来るので、就職が決まった後も基礎で困ることはありません。
基礎以外にも、学ぶ人のスキルレベルに合わせて高度な内容を学ぶことも可能です。
企業が就労移行支援利用者を採用する理由

私が就労移行支援を利用した気分障害の人を採用したい理由をまとめました。
- 自分の障害の症状を理解している
- 必要な合理的配慮が明確
- 体調管理が出来る
- ビジネスマナーの基礎が出来ている
- 必要なパソコンスキルがある

こちらも、結構ありますね。
それでは詳しく見て行きましょう。
自分の障害の症状を理解している
就労移行支援で学んだ気分障害の人は、自分の障害の症状についてよく理解しています。
良い所も、気をつける所も解っているので自分でコントロールが出来ます。
必要な合理的配慮が明確
ひとり一人に必要な合理的配慮は、一般社員や上司では解りません。
良かれと思ってやった事が、逆に配慮に欠ける事にもなります。
ですが、就労移行支援を利用した気分障害の人は自分に必要な合理的配慮が明確なので企業側として採用しやすいです。
体調管理が出来る
採用後に、急な欠勤や長期にわたる休職は企業にとってとても困る事態です。
体調不良を押してまで働くことは強要できませんが、任せた仕事は最後まで予定通りにお願いしたいと思っています。
なので、体調管理が大切なのですが就労移行支援を利用した人は、体調管理をする方法や休んだ時の対処方法を学んでいるので心配がいりません。
ビジネスマナーの基礎が理解出来ている
これは、コミュニケーションにも関係がありますが、社会人として仕事をするのに最低限必要なスキルがこのビジネスマナーの基礎になります。
これが出来ないと、聞き忘れや、伝え忘れ、提案力のなさ等からスムーズな仕事が出来なくなります。
気分障害の症状への配慮はしますが、基本を理解しておく必要はあります。
ですが、中途入社の短期間のビジネスマナー研修だけでは理解することは期待できません。
でも、就労移行支援を利用した人はカリキュラムにビジネスマナーがあり、通所中に実践して身につけているので心配がありません。
必要なパソコンスキルがある
今や、どこで仕事をするにしても必要になるのが、パソコンスキルです。
最初から、スキルのある人は良いですが、出来ない人もいます。
ですが、就労移行支援ではひとり一人のスキルに合わせて基礎を学ぶことが出来ます。
更に採用担当として注目しているのは、想定した業務に合わせて必要なスキルをオーダーが出来る事です。
例えば、就労移行支援の見学会に参加します。
採用したいなと思う人がいました。でも、パソコンスキルの基礎は出来ても、想定する業務にはもう少し専門的な知識が必要な場合、就労移行支援の事業所にそのスキルが身につくように依頼が出来ることです。
具体的には、業務でVlookup関数が必要な場合、重点的にその関数の使い方を覚えて貰うことが出来ると言う事です。
これは採用する側にとって大きい事です。

このような背景があるので、安心して採用しやすいのです。
気分障害の人に就労移行支援が出来る事
気分障害の人が就労移行支援を利用してプラスになる事と、企業が就労移行支援の利用者を採用する理由が解りました。
ここでは、一端インタビューから離れて『就労移行支援は何が出来るのか』全体を把握します。
就労移行支援では大きく分けてこの4つが柱になります。
- カウンセリング
- 就労支援
- 就職支援
- 定着支援
内容をもう少し詳しく見ていきましょう。
カウンセリング
カウンセリングは、就労に必要なひとり一人に合った支援をするために、何が必要でどのような方法で行うか決めるために行います。
全ての人が同じカリキュラムで支援されても、役に立つ人と役に立たない人が出てくるからです。
このカウンセリングが上手だと、ひとり一人満足のいく支援に繋がります。
就労支援
事業所に通所している間に行うカリキュラムやプログラムです。
ここで、ビジネスマナーの基礎やパソコンスキルを身につけます。
就職支援
就職支援は以下の4つになります。
事業所によっては、この他にもハローワークへの同行や就職を斡旋するするところもあります。
- 企業参加の見学会の開催
- インターン
- 応募書類書き方
- 面接対策
企業参加の見学会の開催
見学会の企画をして参加企業を集めます。
定期的に行う事業所が多くあり、企業にはただ参加するのではなく、ひとり一人の成長を見てもらいます。
インターン
インターンの受け入れを各業界の企業にお願いをします。
就労移行支援の利用者が、興味のある企業で働けるきっかけになるように、多くの企業に声をかけてお願いをします。
応募書類書き方
履歴書、職務経歴書の書き方を添削して完全な物に仕上げます。
応募書類は、ただ書いてあれば良いという物ではありません。
封筒への入れ方や、中に入れる書類の折り方まで気を遣う必要があります。
面接対策
面接対策は、経験豊かな支援員が行い利用者が実践で参考になる様に模擬で行います。
面接する部屋への入り方から始まり、服装、身だしなみ、話し方、椅子への座り方、質問への答え方、逆質問など丁寧に行います。
定着支援
定着支援は、入社後のフォローになります。
就労移行支援で身についたはずの健康管理やビジネスマナーの基礎が、いつの間にか疎かになっている時や、企業内で仕事の種類が変わったり、移動があって合理的配慮が出来ていないときなど、利用者が働きやすい環境で仕事が出来るように、本人と企業側に提案をします。
気分障害の人が就労移行支援を利用した感想
ここでは、Nさんから就労移行支援を利用した感想を聞きます。

就労移行支援を利用した体験からお聞きします。
気分障害のNさんが就労移行支援を利用したメリットとデメリットを教えて下さい。

メリットは、今まで治療を続けても体調は良くなっても、仕事が出来るまでコントロールは出来ませんでしたが、体調管理が出来るようになり、うつ症状がある時でも合理的配慮によって、休暇を取ることや仕事量を減らすこと等が出来るようになったことです。

働きやすい環境があると言うことですね。

デメリットは、1つの仕事を数人で行う事で誰かが休んでもカバー出来るのですが、それが責任の少ない仕事に感じて、やりがいがあまりないように感じることです。
でも、そのおかげで体調の調整も出来ているので特にデメリットでは無いとも感じています。

就労移行支援を利用することで、働きやすい環境で仕事が出来るようになって良かったと感じているんですね。

はい。就労移行支援を利用しなければ、自分1人でこの環境のある職場を見つける事は出来なかったと思っています。
気分障害が利用する就労移行支援
もう少し詳しく聞いてみます。
就労移行支援をまた利用するとしたら

Nさんが、もしまた就労移行支援を利用するとしたらどの事業所を利用しますか?

そうですねぇ。見学をしっかりした上の話になりますが、タイプとしては今回と同じ就労移行支援を利用します。

Nさんが利用した就労移行支援のタイプは、専門に特化していない一般の就労移行支援でしたよね。

はい、そうです。

気分障害の人専門に特化している就労移行支援もありますが知っていますか?

はい、就労移行支援利用中に知りました。
でも、私は次回がもしあるとしたら同じタイプの就労移行支援を利用します。

どうしてですか?

気分障害専門に特化した就労移行支援は、私のような当事者にはとても良いと思います。
支援員やカリキュラム、プログラムも専門に特化しているので利用しやすいでしょう。

では何故?

理由は、利用時では無く就職した後です。
私が就職する企業は、気分障害の人だけいるのではありません。
一般の健常者や他の障害がある人もいます。
なので、限られた障害のある人だけの特別な空間ではなく、最初から色々な人がいる就職後に近い環境の方が後々良いと考えているからです。
実際、今回就職して実感しています。
大規模と小規模では?

全国に3500以上もある就労移行支援ですが、その中には大規模な事業所や小規模の事業所など様々です。Nさんは、どちらが利用者には良いとお考えですか?

どちらも良いところがあるので、一概には言えません。本人が行きたいと思った所が一番ではないでしょうか。
でも条件として、良く見学をして決める必要はあります。
就労移行支援の利用が出来るのは、1生に1度2年だけです。後悔しないように見学出来るところは全て見てから決めた方が良いです。

見学は必要ですよね。

はい。必ずしっかり見学をしておくべきです。それでないと私のように後で後悔することになります。

そうですね。では、この記事を読んでいくれている人の為にも、良かったら見学のポイントを教えてください。

解りました、この後で見学のポイントにおついて話します。
見学するべき就労移行支援の事業所

Nさんが、就労移行支援を利用する前に、ここだけは見学しておくべきと思う事業所があれば教えて下さい。

私が、今回就労移行支援を利用した経験から見学しておくべきと言えるのは、まず比較する基準となる事業所を見学することです。それが、『リタリコワークス』です。

理由は何でしょうか?

全国に80ヶ所以上事業所を展開していて、どの事業所でも同じレベルの支援を受けることが出来るので、基準とするのに丁度良いからです。

なるほど、それを元に自分の利用したいと思う就労移行支援を比較するわけですか。

はい、そうです。
基準がある方が、比較しやすいので、まず基準にする『リタリコワークス』の見学は必須と言えます。

見学するだけですか。利用には?

見学してから、自分に合っていると思えば利用すれば良いのではないでしょうか。

そうですね。
他には有りますか?

首都圏であれば『ココルポート』です。首都圏だけで47ヶ所の事業所があり利用しやすいのもあるので見学をしておくといいでしょう。通所しやすいのは大事です。

まだありますか?

はい、絶対見学しておくべき事業所は、就職率が98%と高い『ミラトレ』は必須です。
ここはカリキュアラムの内容や支援員、指導員を比較するためにも見学をするべきです。

はい、見学は無料なので見ておいた方が自分に合っている就労移行支援を選ぶことが出来ます。
就労移行支援事業所の紹介

ここでは、Nさんの体験から気分障害の人が見学しておいた方が良い就労移行支援を紹介します。
Nさんよろしくお願いします。
ミラトレ 驚異の就職率98%
【対応エリア:東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫】
ミラトレは、dodaやテンプスタッフと同じパーソルグループです。
平均8-9ヶ月で卒業し、就職率は全国平均22%に対して98%の高さです。
見学した事業所は、利用者は20代~30代が中心のようで男女比は同じくらいでした。
就職率が高いのは、人材総合サービスで国内トップクラスのパーソルグループの持つデータが基盤になっているようで、就労移行支援の見学会からインターンに繋がり、就職まで行くからのようです。
ミラトレ公式サイト
https://mirai-training.jp/
ココルポート 首都圏で一番多い事業所
【対応エリア:東京・神奈川・千葉・埼玉・福岡】
ココルポートは、首都圏と福岡のみの利用になりますが通所範囲内の人は見学をしておきましょう。首都圏では47ヶ所の事業所があり、利用がしやすいです。
大手ではなく中堅の事業所ですが、利用できるeラーニングが50講座とか、就労移行支援事業所外の農作物などを育てるカリキュラムなどもあり自分で選べる選択肢が多いのが良いです。
それと、首都圏在住の人は事業所の数が首都圏だけで47ヶ所と多いので自宅から通所しやすいのも良いです。
ココルポート公式サイト
https://www.cocorport.co.jp/
リタリコワークス 対応エリア業界最大級
【対応エリア:全国】
リタリコワークスは北海道から沖縄までカバーする大規模事業所です。
見学して説明から解った事は、全国から集まるデータから就労支援で必要なプログラムやカリキュラムが常に進化していることです。
それも、色々な人が利用出来るように柔軟に対応できて、全国の事業所で共有できます。
どこの地域でも、最新の同じ就労支援が受けられるは凄いです。
ですが、個性が無いようにも感じました。
リタリコワークス公式サイト
https://works.litalico.jp/
IT特化の就労移行支援事業所

気分障害の人が利用する就労移行支援について話を聞かせて頂きましたが、最近増えてきたIT特化については、どう考えていますか。

ITやwebなどに興味のある人は、通所も楽しく出来るのではないでしょうか。

では、Nさんも通所したかったですか?

それは、ありません。
ITやweb関連に興味はありますが、私の就労支援には向いていません。

どうしてですか?

ITやwebのプログラムで就労支援を受けたとしても、IT業界に就職はできません。仮に出来たとしてもそのスキルを活かす仕事に関わることは出来ないでしょう。

確かに、そうかもしれませんね。

それであれば、自分に合っている本当に必要な就労支援の方が良いからです。

なるほど。

勘違いして利用をしたら、後でがっかりします。
IT特化の就労移行支援は、カリキュラムやプログラムがITをテーマにして進めるだけで、そこからIT業界に就職する為の専門学校ではありません就労移行支援です。
それを理解した上で利用するのなら良いのではないでしょうか。
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ゼネラルパートナーズが運営する就労移行支援のジョブトレIT・Webについて企業の採用担当者が評価します。ここを最後までじっくり読めば通所に必要な料金から手続き、カリキュラムの内容がわかります。また、どのような人におすすめなのか採用担当者が考察していきます。
就労移行支援の利用の仕方

インタビューの途中ですが、ここで就労移行支援の利用について簡単に解説しておきます。
見学では何も必要はありません。
障害者手帳 | 無くても利用出来ます |
---|---|
利用料金 | 0円~9,300円 |
利用手続き | お住まいの自治体に相談 |
※利用料金は、殆どの人がこの表に記載された金額で理容が出来ますが、詳しくは自治体で確認して下さい。
-利用手続きの流れ-
- STEP1就労移行支援の事業所を探すお住まいの行政窓口で聞くか、ネットで住所と就労移行支援と入力することでお近くの事業所が検索されます。
- STEP2見学就労支援事業所が見つかったら、見学を申し出て実際に行きます。ネットでは解らない、事業所の中や雰囲気が解るので、必ず見学はしましょう。
- STEP3比較・決定就労移行支援の事業所が複数ある場合は、大変でも全て見学します。自分に一番あっている所を探すためです。後で後悔しないように各事業所の特徴をよく見学して決めます。
- STEP4障害福祉サービス受給者証お近くの行政窓口にいって、就労移行支援を利用したいことを伝えて、障害福祉サービス受給者証の申請をします。必要な書類が複数有りますので、漏れが無いように行政窓口で確認してください。
- STEP5利用契約を結ぶ障害福祉サービス受給者証が発行されたら、見学して決めた事業所と利用契約を結びます。
- STEP6通所利用契約を結んだ後、通所が始まります。就労移行支援事業所のプログラムに沿って就職を目指します。
気分障害の就労移行支援Q&A

気分障害で就労移行支援を利用して就職出来たNさんに質問です。
- 就労移行支援を利用すると、気分障害の人は必ず就職する事が出来ますか?
- 必ずとは言えませんが、通所しないよりした方が就職出来る機会はグンッと増えます。
- 利用料金は、本当に0-9,300円で利用が出来るのですか?
- 私も0円でしたが、廻りも殆ど0円でした。
- 見学は無料ですか?
- はい、交通費は掛かりますが、その他は無料です。
- 見学をすると必ず利用する必要がありますか?
- 大丈夫です。私は多くの就労移行支援を見学しましたが、強要されたことはありません。
- 見学をするとしつこく連絡が来ませんか?
- 一度も来たことはありません。
- 見学をするポイントを教えて下さい
- 必ず、見るだけでなく質問をしましょう。
- 他の通所している人とのコミュニケーションが難しくないですか?
- 支援員のサポートもあるので少しずつ慣れていけば良いです。
- 通所は、最初1日からでも可能ですか?
- 可能なのと出来ない事業所があります。中には週4日以上となっているところもあります。
就労移行支援の見学ポイント
見学する時のポイントをまとめました。
ポイント
- カリキュラム全体
- 選べるプログラムの内容
- プログラム以外の取り組み
- 利用者の人数
- 利用している人の障害
- 支援員、指導員の数
- 立地条件

ポイントについて解説します。
カリキュラム全体
カリキュラムは、就労移行支援の軸です。
基礎となる、体調管理やコミュニケーションスキルなどは、どの就労移行支援もあまり違いはありません。
ですが、他の事業所と差別化しているところもあるので、何か違いがあり特徴は何かしっかり見学して、質問もしておきます。
質問の内容は、『この事業所のカリキュアラムの強みは何ですか』とか、『他社との違いを教えて下さい。』と、言うようなストレートで解りやすい方が良いです。
選べるプログラムの内容
カリキュラム以外に、利用者が選べるプログラムが用意されている事業所もあります。
講座やプログラム、e-ラーニングなど呼び方は色々ですが数多く用意されている事業所があります。
実際に利用する事を想定して、確認をしておきましょう。
プログラム以外の取り組み
講座やプログラム以外に、コミュニケーションスキルや健康管理を目的とした農業やスポーツなどの取り組みがあるところもあります。
興味がある取り組みがあれば、利用してみると以外な発見があったり、人との触れ合いがあるので確認をしておきましょう。
利用者の人数
事業所ごとに、条件によって利用者の人数が決まっています。
見学時に少なくても、実際の利用者は多いこともあります。
あまり人が多い事業所は、サポートが行き届かない場合があります。
実際に利用している人数を質問で聴いておきましょう。
利用している人の障害
利用者の障害で別けるのではありませんが、あまり偏っているのは避けた方が良いです。
色々な障害の人が利用している方が、実際に社会復帰した環境に近いはずです。
なるべく、実際の環境に近い事業所を選ぶようにするために利用者の障害は確認しておきましょう。
支援員、指導員の数
1つの事業所に必要な』スタッフの役と人数は決まっています。
あまりギリギリの人数で運営している事業所は、サポートが疎かになりがちなので良くはありません。
利用している障害者の人数とも関係してきますが、支援員や指導員の人数も確認しておきましょう。
立地条件
就労移行支援の利用は、毎日2年利用するかもしれません。
その間には、雨もあれば雪もあるかもしれません。
夏の暑い日、冬の寒い日でも利用しやすい、通所しやすい場所にある事業所で無いと、休んでしまうことが多くなります。
自分は大丈夫だと言う人もいますが、毎日となるととても大変なことなので、立地は通いやすい場所にある事業所を選ぶために良く確認しておきましょう。
それと一緒に、通所する行き帰りの時間帯で利用する駅などの混雑も確認しておきましょう。
あまりにも混んでいる駅を毎日利用するのはストレスが溜まります。
体調に良くないので避けるようにしましょう。

以上が、見学する時のポイントです。
他にも気になることは、後悔しないためにも、そのままにしておかないで必ず質問をしたり確認をしましょう。
気分障害の人が利用する前に見学するべき就労移行支援まとめ

今回、話を聞いて色々と解りました。
最後にまとめて下さい。

はい、就労移行支援を利用する前に見学するべき事業所は、カリキュラムとプログラムの確認をするのが前提ですが、専門に特化していない自宅から近い通所しやすい就労移行支援です。
比較する為の基本とする事業所は、全国どこにでもあって全ての事業所で同じレベルの支援が受けられる『リタリコワークス』を見学して比べるのが良いでしょう。

では、リタリコワークスは見学だけですか?利用は不向きですか?

いえ、それは住んでいる場所や利用者の考えもあるので一概には言えません。ですが、私が利用するのなら次回は『ミラトレ』です。

理由はありますか?

はい、ミラトレはパーソルグループです。

それが何か?

パーソルグループは国内トップクラスの人材総合サービスをする企業です。
グループ全体の求人や採用に関する情報が多いので、他社より就職出来る可能性が高いのです。
しかも、障害のある人の転職支援をしているdodaチャレンジも同じグループです。
このような、好条件の就労移行支援事業所は他にはありません。
その他にも、障害に特化していない多くの人が利用出来て、カリキュラムが充実していて立地条件も良いのも理由です。

なるほど、そういう理由ですか。

今回は勉強になりました。
ありがとうございました。
これで、元利用者と企業の採用担当者の就労移行支援のインタビューは終わりです。
この記事を最後まで読んでくれてありがとうございました。
就労移行支援の利用は、あなたはしっかり見学をしてから決めるようにして下さい。
この記事が、あなたの就労移行支援の見学と利用に活用頂ければ幸いです。
当メディアは、気分障害の人の就職を応援します。
今回、当メディアで取り上げた就労移行支援です。
公式サイトにリンクしていますので、直接ご覧頂けます。
- パーソルチャレンジ・ミラトレ
対象地域:東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫
公式サイトhttps://mirai-training.jp/ - Cocorport
対象地域:神奈川15、千葉7、東京10、埼玉10
公式サイトhttps://www.cocorport.co.jp/ - LITALICOワークス
対象地域:全国81カ所
公式サイトhttps://works.litalico.jp/