聴覚障害者と一緒に仕事をする時、事前に知っておくことについて書きます。
聴覚障害のある方は、これを読んで自分の働き方のヒントになればと思います。

それ以外の方は、聴覚障害を知るきっかけと、一緒に仕事をする時に役立てていただければと思います。

障害について思い込みで決めつける事無く、障害を個性として捉えて理解して頂ければ、お互いに働きやすい環境が作れるという記事です。


今回は、言いにくい事、書きにくいことも沢山ありますが、あえて書いていこうと思います。障害者、健常者問わずに多くの方に読んで頂きたいと思います。

それではよろしくお願いします。不適切な言葉や表現があるかもしれませんが赦してください。

はじめに、思い込みはやめましょう

今回は聴覚障害者をフォーカスして見ます。まず、障害者と一緒に仕事をする前に障害について知っておく必要があります。

それは、障害は個性だという事です。なので、聴覚障害には、聴覚障害の個性があります。これは、障害者採用担当者である私も採用担当者になったばかりのころは気づいていませんでした。

そして、それは聴覚障害だけでなくすべての障害に言えることだと言う事も、あとで気づかされました。私自身、障害を持っているのにも関わらず、わかっている気になっていました。

聴覚障害を知る

聴覚に障害があると聞くと、どのような障害だと思いますか。私は以前は耳が不自由なんだなとしか考えていませんでした。

聴覚障害の聞こえの違い

でも実際は、全く聞こえない方とある音域が聞こえにくい難聴の方とがいます。例えば、男性の声は聞こえやすいが、女性の声は聞き取りにくいなどです。高い音が苦手な場合このようになります。また、この逆もありますが、聴覚障害者の多くの方が難聴者です。

障害を持つ時期で主要言語が変わる

次に、障害者になった時期です。つまり、最初から障害を持って生まれてきたのか、途中で障害者になったかと言う事です。どちらでも聴覚に障害があるのであれば同じではないかと思う方も多くいるかと思いますが、これは全く違います。

まず、言葉を覚える前に障害を持った方、0歳~3歳くらいでしょうか、この方は母国語が日本語ではありません。その時に覚えた手話が母国語です。一方、言葉を話し始めた後で障害者になった方は、母国語は日本語です。何言ってんだと思う方もいるかと思いますが、自分がネイティブに使う言葉が聴覚障害者の場合、障害を負った時期で変わってくるのです。

聴覚障害者と一緒に仕事をすると、その上司や同僚からたまに聞く話があります。それは、コミュニケーションをとるのにメールを良く使用します。当然、仕事の報告もメールを使用します。これは聴覚障害者だけがメールで報告する訳ではないのですが、その書き方や言い回しがおかしかったり、ぶっきらぼうだったりして文章を作るのが下手だというのです。

しかし、それには理由があります。そのようなメールを作るのは、途中で障害を負ったわけでなく、0歳のころから聴覚障害を持っていた方たちなのです。そうなんです。母国語が日本語ではない方たちです。

考えてみてください。私たちが言葉の通じない国にいって流暢に話せますか?手話が言語の彼らは、一生懸命日本語を覚え、慣れるように努力をしてきているのです。私たちは、それを理解しなければいけません。私もそうでしたが、多くの方がそこまで考えていません。一言で聴覚障害と言っても、受傷した時期や環境でずいぶん変わってくる事を知ってほしいと思います。

口話を読みます

また、聴覚障害者の中には対面で口話を読める方もいます。大きな声を出す必要はありませんが、口を大きく開けてゆっくりと話すことで手話が出来ない方も簡単なコミュニケーションが取れます。この時気を付けないといけないのが、同音異義語や母音と子音の似通った言葉です。例えば「スタート」と「スマート」など口だけ見ていると分かりにくいものが多くあります。

聴覚障害の症状

次に障害を知るという所で、聴覚障害者は失聴者と難聴者がいることは、前に記しましたが、難聴者も聞こえる音域の違いだけではありません。「ザザザー」とラジオの周波数があっていないときのような音が耳の中でずーっとなっていたり、耳鳴りが1日している聴覚障害者もいます。考えただけで大変だと言う事が分かりますよね。すごいストレスになると思います。

聴覚障害者は聞こえない分音に敏感

それから、聴覚障害者は音に敏感です。これは、とても気にしている場合がある方もいるので、その場合は気にしなくてよいと伝えて欲しいと思います。聴覚障害者も自分で廻りに聞いたり、話す勇気も身に着けてほしいと思います。例としては、食事の時の音が出ていることに気づかずに誰かに指摘され恥ずかしい思いをしたことや、自分には聞こえていなく周りには聞こえていた足音、鼻息などを指摘され、それが原因でトラウマになり気にしすぎていることがあります。聴覚障害者もそんなに気にしなくても良いのですが、当事者はそうもいきません。誰もが障害を理解してお互いに話せられるような環境を作る努力をお願いしたいです。

補聴器で気を付ける事

また、これは頭の何処かで覚えておいて欲しいのですが、難聴者の多くは補聴器を使用しています。これはアナログとデジタルとがあります。どちらもそうですが近くにマイクやスピーカーがある環境だと補聴器がハウリングする場合がありますので、気を付けてください。

この他にも聴覚障害のメカニズムだったりと話はまだありますが、一緒に仕事をする上で知っておいて欲しい事は、これくらいかなと思います。

また、聴覚障害者である本人たちも、ここで書いたような事は自分の周りはわかっていないという事を理解しておいてください。

仕事を一緒にするうえで、障害を理解してお互いに良いコミュニケーション取るためにも、聴覚障害の方は自分から周りに発信できるようにしておくといいですね。

聴覚障害者と一緒に仕事をする時気を付けること

まず最初に、仕事を一緒にする上で、一番大事な事はコミュニケーションです。

聴覚障害者は、耳からの情報が無いので、メールや筆記による情報保証は絶対に行ってください。


聴覚障害者は、電話は受けられないので、可能であればオフィスの聴覚障害者のデスクの電話は取ってしまいましょう。あるだけストレスになります。

一緒に仕事をする仲間は全員が手話が出来るわけではないので、筆談が出来る物を揃えておくと良いです。できればブギーボードのような電子メモパッドが良いですね。

あと、話をする時は例え筆談でも、お互いに正面を向いて行ってください。口話も読みますので、正面からわかりやすく見えるようにお願いします。

残業や休日出勤など1人で仕事をするような環境は避けて下さい。1人だと音による情報が入ってこないので、災害時などのアナウンスが分からなくて困るからです。

出来れば聴覚障害者が安心して仕事が出来るように災害アナウンスと一緒にフラッシャーが光ったり、その光と同調してスマホなどに何が起きているか文字で災害内容や避難指示が出るようになっていれば良いです。以前はPHSを貸し出し、その役割をおこなっていた企業もあります。

それから、普段の情報共有は絶対行ってください、文章で回ってくるものならば良いのですが、口頭で済ませてしまうような些細な事でも情報共有は必ず行ってください。

まとめ

聴覚障害を理解して、一緒に仕事をするのには何が必要か伝わったでしょうか。まだ足りないところがあるかもしれませんが、聴覚障害者が働くためにはこのような環境と障害の理解が必要です。

ですが、必要以上に気をつけることはありません。普通の事です。少しコミュニケーションの方法が変わるだけです。世界には色々な国が沢山あり、その国々で風習が違うのと変わりません。お互いに慣れれば、スムーズにコミュニケーションも取れると思います。なので、まずは、お互いを知りましょう。

また、聴覚障害者も自分から必要な配慮を伝えられるようにしておきましょう。遠慮もあると思いますが、そこはハッキリと言って良いところです。自分を伝えてあげてください。そして情報保証の大事さも伝えましょう。

聴覚障害者も健常者も、お互いに良い環境で仕事をしたいのは同じです、双方から歩み寄りましょう。